Hyuga City Career Education Support Center
2026.09.01
9月に入りました。「光陰矢の如し」です。
さて、先週、大王谷学園中等部7年生各クラスをよのなか教室の事前学習で訪問しました。以前からお伝えしているように、日向で働く社会人講話の中では、キャリア教育の基礎的・汎用的能力である「4つの力」(人間関係形成・社会形成能力、自己理解・自己管理能力、課題対応能力、キャリアプランニング能力)の獲得を目指します。しかし、初めての講師からそれらをうまく吸収できないと効果が半減するとの見解から、事前に私が学校を訪問し視点育成の学習を実施しているところです。
よのなか先生の講話のように、自己紹介や人生グラフから始まって、仕事の内容をお話します。教師という仕事での苦労や遣り甲斐(働き甲斐)、社会的役割について話しながら、「ここでは『苦労』と話したけど、当日の先生から『難しい』とか『大変だった』と言う言葉が出たときにも、ワークシートの『苦労』の欄に記述するといいよ。」などと説明しながら学習を進めます。よく見ると目の前の生徒が話に集中するあまり、鉛筆が動いていず、ワークシートの裏面に進んでもまだ表面を出していることに気付いたので、そっと「今は裏面だよ。」と教えます。さらに、「当日の社会人先生は、『今ここだよ』なんて言わないから、言葉に気を付けて、どの欄に書くと良いか考えてね。」などとアドバイスもします。

「4つの力」では、「相手の立場で考えてみる」(人間関係形成)、「挑戦して経験を積み重ねる」(自己管理)、「先輩に聞く。専門書や勉強会で力を付ける」(課題対応)、「向上心をもつ」(キャリアプランニング)という視点で話しました。
その「4つの力」については、話だけでは具体的なイメージが持ちにくいだろうと、WBC野球で「山本由伸投手がファンに投げ入れたボールの顛末」の動画を見せて、「4つの力」(のうちの一部)を意識してもらうようにしています。生徒は「少年を大事にしている」とか「自分の欲望を押し殺している」などと、「相手の尊重」や「自己管理」についてイメージしてくれたのではないかと思います。ただ、スタッフからの助言だと、「山本由伸選手そのものが分からないのではないか。」と言われ、私も山本選手について首を捻っている生徒が結構いる様子を見ていたので、なるほどそうかもしれないと思ったところでした。

学習は、まとめとして「大切にして欲しいこと」と「日向市の魅力」を伝え、生徒が自己決定を目指す「将来やってみたい仕事(こと)」と「今から頑張ること(自分軸)」についてワークシートに書いてもらいました。それぞれの学級で数名発表してもらいました。発表に対して冷やかす他の生徒も見られましたが、一方で「○〇君は頑張っている。」という言葉を発する生徒もいて、「ちゃんと見ている人はいるね!」と本人とアイコンタクトを取り安心させました。

この「自分軸を作る」という部分を日向市キャリア教育では重視しています。「JRの運転士になりたいです。そのために勉強をがんばるようにします。」や「保育士を目指したいです。そのために人に優しくしていきたいです。」などと、周囲からも認められる自分の軸を明確にした歩みをしてもらいたいために、このように明言することを、よのなか教室では目標としています。それがキャリア発達そのものになります。日向で自分の軸が固まっていくと、きっとこの生徒たちは将来、「日向で自分は育てられた」とこの地への恩を忘れないでしょう。私が武雄市のことを忘れないように。
ですから、当日のよのなか先生の講話の後に「自分軸」を確認したり修正したりする学習を展開していただくようにしています。今回の事前学習では、その前のトレーニングということで、「今日から頑張ること」(自分軸)を考えてもらいました。高校生あたりまでにつくられた人格はそのまま大人になってしまうのが一般の人間のようです。この中学生から高校生にかけて、どれだけの人と出会い、影響を受け、振り返りながら自分をつくっていく。そういう学習、経験、内省化というものは大変重要だと改めて感じます。

大王谷学園の7年生は、今週と3週間後の2回に渡って社会人講師のよのなか先生を迎えます。色々な分野の講話を聞いて、自分軸づくりに努めてもらいたいと思います。
実はその7年生、年度初めから個別の目標を立てて「自分がどうありたいか」を表明し掲示していました。担任が、個の成長が学級全体の伸びに繋がるという発想をもっているとキャリア発達は伸ばしやすいと感じました。修正しながら成長していくであろう生徒たちを楽しみにしています。

「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」
この子らが私の歳になったとき、何を思うのでしょうか。
2026.08.26
先週末土曜日午前、富島高校にて日向市近郊の県立高校生が集まってGWグループワークが実施されました。細かく言えば、高校3年生を対象に就職を志望する生徒に対して、グループワーク(共同作業)採用面接を受ける前のトレーニング学習会とでも言いましょうか、そういう活動が実施されたことの報告になります。
日程の調整が難しかったのか、日向工業高校生と富島高校生の2校になりましたが、内容としては、ここまでやってもらえるのなら参加しない方がもったいないと思えるものでした。

初めに、元旭化成延岡支社長で当キャリア教育支援センターの初代センター長である水永正憲さんが講話されました。
面接時に生徒は「失敗しないように質問に答えたい」と思うだろうが、企業側は「何が出来る人かを見極めたい」と思っているので、例えば「高校時代に、いちばん打ち込んだことは何でしたか」という質問をよくしていたと言われます。ここでハタッと止まってしまってはいけません。上手に答えるより、自分が打ち込んできた事実を丁寧に話せばよいのです。ということは、高校時代に真剣に打ち込んだものがなければ話せないということになります。さらに遡って、中学時代はどうでしょう。小学時代は・・・。先日の藤江さんのブログでも書きましたが、「今できることを無我夢中でやる!」ことが「打ち込んだこと」になります。そういう、その時その時の必死な闘いを自分に刻むことが大切になります。
続けて水永さんは「その打ち込んだことに対して、なぜ?どうして?」それに打ち込んだのかの理由を考えてみるとの良いとのことでした。その際、「自分にとって幸せとは何だろう?」と問い直してみることが大切だと言われます。そして「自分にとっていちばん大切にしたいことは何だろう?」とも。この「幸せ」と「大切にしたいこと」は、水永さんの講話全体を通してキーワードとなる生徒一人一人への「問い」にもなりました。

映画『母と暮らせば』の紹介もありました。皆さんはご覧になりましたか?私は観ておりません。吉永小百合さん主演の映画で「幸せ感」を考えるものになるのだそうです。このように「自分にとっての幸福」について考えることが困難を乗り越える力になり、きっとその求めているものが「自分にとっていちばん大切なこと」になるという講話でした。
初めに戻って、面接にあたっては「自分のストーリーをつくる」ことで自分が一番大切にしたいことと、そのために打ち込んできたことを繋げることができる。それから社会に出てやりたいことを物語にして自分に刻むことが必要だと説明されました。
また、最近の就職面接で採用されている「グループワーク」や「グループディスカッション」では、「自分で体験したことを話すこと」や「相手を否定しないこと」、「必ず自分の考えていることを言う」ことを忘れないようにして欲しいとエールを送られました。
水永さんの講話の次は、実際にグループワークの演習に入りました。高校生が3人ずつのグループを作り、各テーブルで「ストロータワーの作成」というミッションに臨みます。ルールの説明を聞いた後、自己紹介を経て、作戦会議、試作品の作成、改善会議、タワー作成、審査という手順になります。勿論、タワーをより高く完成させることが一番の目的ではなく、製作過程においてどのような言葉ややりとり、協調性などを色々な角度から審査員が見ることになります。そのようにして、採用面施が実施される場合に備えて演習を行いました。

グループワークの中では生徒から「そうやね。」「確かにね。」「いいねえ。」という傾聴する言葉が出ていましたし、「四角にするってどんなこと?」と分からないことを問い返すことができている生徒もいました。また、時間を気にしてチラッと時計を見る生徒もいました。このように、タイムキープすることや役割分担をすることは初めにルールとしてグループで決めることも大切だと感じましたのでは、私は最後にアドバイスとしてお話しました。
協調力、主体性、傾聴力というこの3つは共同作業をする際には必要なスキルであり、それは試験の時だけ発揮できるものではありません。先ほどの生徒のように普段の会話の際に「いいねえ。じゃあが、じゃあが。」と受け入れ、自分の意見を言う場合でも「それでよね。・・・。」と「Yes,and…」の態度を癖つけるようにすると良いと思います。いつも「うん。でもよね…」の「Yes,but…」の口癖だと、試験の際にもグループワークで出てしまうので、ぜひ普段の友達との会話から、傾聴力と協調力を磨いて欲しいと思います。
初めにも書きましたが、就職を希望する高校生にはとても良い学習会ですので、次回はもっと多くの生徒が参加できると良いと感じました。私が現役教員時代に、常々子どもたちや保護者に「人格の完成は高校までですよ。」とよく話していました。人として大切なものは色々ありますが、上記3つのスキルの中で言えば「傾聴力」は大事だと思います。日常的に「Yes,and」ができている子どもは問題ないでしょうが、常に「but」で話している人は苦労すると思われます。小中学校で学んだキャリア発達がこのように、人格完成時期にある高校生で表面化するので、小学生の頃から人としての生き方を方向づける内省化の学習であるキャリア教育で力をつけていくことは大事なのだと改めて考えた次第です。私自身にとっては「既に遅い」のかもしれませんが、見直すことは続けていきたいと思います。
2026.08.25
本日は、昨年11月16日に日知屋東小学校6年生でよのなか先生になっていただきましたサンシャインアカデミーの藤江顕様の「4つの力」を紹介します。

お仕事の詳細は11月17日にブログで紹介しましたので、お時間のある際に下部アーカイブの「11月」から読んでいただけると有難いです。
まず1つ目の「人間関係形成・社会形成能力」である「かかわる力」について、「『アフリカ人だから遅れているだろう」と思うと恥ずかしい目にあいます。』と言われます。さらに、「人間で、日本人で、宮崎県民で、日向市民で、日知屋東小学生で、男子で、ゲーム好きで..」というのが「それがあなたのすべてではないよね。」と問われるとハッとします。そして、「人を見る目は真っさらに」して、「『決めつけない』ことが大事だ」と言われました。私たちが持っている所謂「偏見」というものに鋭い指摘をしていただきました。
その指標としては、「それは、自分を見る目も同じです。『どうせ』はNGワード」と具体的に身に付けておくべき姿勢を伝えられました。

2つ目の「自己理解・自己管理能力」となる「見つめる力」については、「慎重なのは悪いことではない。」を強調されます。「世界は楽しいところだけれど、危険もいっぱい。」で、「テロや食中毒」には注意しなければならないが、「しかし、それは日本でだってあるよ。」ということを改めて考える必要があり、注意しないと「交通事故やSNS炎上、詐欺、闇バイト」など、アフリカを特別視する姿勢の転換を求められます。
3つ目の「課題対応能力」としての「やりぬく力」では「みんなで作る。みんなを支える。」が大切だということでした。アフリカにはことわざがあり、「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければ皆で行け」があるそうです。人間の歩みとして発展してゆくことを考えると協調力が大切になってきます。人と繋がりあうことで解決の道が拓かれると言われているのでしょう。

最後の4つ目の「キャリアプランニング能力」としての「見通す力」では「世界には計画がある。君もメンバーにならないか?」と呼びかけられ、SDG’Sを示されました。これはさすがに子どもたちも見覚えのある図でしたが、こうして藤江さんのお話を聴いていると、アフリカを考えることで現在の日本の姿が見えてきて、ひいては自分の在り方まで丸裸にされたように感じます。真にSDG’Sを実行可能な目標とするには果てしない覚悟の上の営みにも思えますが、実現できそうなところから進めていく必要がありそうです。

藤江さんは最後に、「今から大切にして欲しいこと」として、「今できることをやる(無我夢中で・カッコ悪くても)」「失敗していいので挑戦する(失敗の数・恥の数だけ成長します)」と話されました。アフリカという地理的には日本から遠く離れた土地で現地の方々と交流する中では、無我夢中に挑戦し続けるという姿勢が大切なのだと体験が滲み出た言葉であると受け取りました。若者には、一度きりの人生を大事にして挑戦して欲しいと心から願います。
藤江さんはケニアの大都会ナイロビにJAICA職員として赴任された経験を、最新の外国事情の提供や、外から日本を俯瞰的に見る視点まで与えていただき本当にありがとうございました。その藤江さんは現在、パラオで勤務されています。第二次世界大戦の激戦地ペリリュー島のある島です。私はその大戦の本を読み、日本人の知恵と忍耐強さには驚愕の思いがしましたが、しかしそれは無謀で悲惨な歴史でもあります。現在は南海の楽園となっている島であり戦争の傷跡が残る場所でもあるので、ぜひ訪れて現地で感じてみたいと思いました。

2026.08.21
本題に入る前に、火曜日のブログ内山さん特集の日、タイムリーに夜UMKテレビにてご本人登場の『BLUEで一品!』が放送されました。ご覧になりましたか。見逃した、という方のために、動画コンテンツの配信先を以下にお知らせします。https://www.umk.co.jp/blue/-20260818.html
さて、本題に入ります。財光寺中学校3年生がフィールドワークに取り組んでいるという話題です。財中3年生では総合的な学習の時間の中で、「未来へつなぐ~ふるさと日向・宮崎」というテーマで学習を進めております。この学習の目標が「日向市の魅力を発見し、PR動画として発信する活動を通して、郷土の誇りと愛着を深めることができる生徒の育成」であり、生徒の具体的なアウトプットの場としてフォーカスしている活動になります。

情報の収集から始まり、構成メンバーを決め、各班の計画で取材交渉を行い、実際に取材して映像に残すという活動になります。日向のスポーツの特色としてサーフィンを取り上げたり、観光地として大御神社や石並川、祭りでは五十猛神社大祭やひょっとこ夏祭りなど、歴史として美々津の歴史、牧水生誕の地など、企業・職業としては(有)天領うどん、東郷メディキット(株)など、ふるさと納税のカテゴリーではへべす農家や日向夏ドレッシングなどと、多岐に渡って各クラスがグループごとに取材する活動になります。
本年4月からの取組ですが、3年生ということもあり秋以降の受験モード切替から逆算すれば、夏休みまでが勝負となります。カメラ(タブレット)を持ち込んで担当の先生と現場を訪れ、役割分担により監督、助監督、カメラマン、インタビュワーなどに分かれ、リハーサルを繰り返して本番に入るという丁寧な取材を進めていました。学校からの相談を受け、当センターが事業所をいくつか紹介した流れもあり、先日いくつかの事業所でのフィールドワークを見学させてもらいました。

国道10号線平岩のお倉ケ浜入口付近にあるサーフショップSUNRISEでは、オーナーの伊久良城二さんが快く対応していただきました。7月21日のブログで紹介したよのなか先生でもあります。朝早くからでしたが、伊久良さんと生徒や担当の先生との確認を終えて撮影に入りました。店外にある白亜のOceanSideというコンテナホテル側から枕木が組まれたステップを歩いて店内に入るシーンの撮影という演出もバッチリです。店内の伊久良さんへの質問では「どんなところがサーフィンの魅力ですか?」「お客さんにどのように喜ばれていますか?」と日向が誇るスポーツへの関心が高まるような内容で構成されていたようです。仕上がりが楽しみです。

また後日、今度は日向未来ラボにてフィールドワークを行うということで現地へ出向きました。富島高校の近くにあり、中小企業の振興や人材育成を提供する事業所になります。

すでに島原俊英理事長や田内孝司センター長などのスタッフとの打ち合わせは終わっており、撮影に入るところでした。入り口前の通りから入るシーンの撮影や事務所内でインタビューする場面などを細かいカットで撮り、こちらも順調に撮影は進んでいきました。「こちらではどのようなお仕事をされていますか?」「どんなところに仕事の遣り甲斐を感じますか?」など細かなところまで取材をしているようでした。また、スタッフの方々も気軽に注文に応じておられ、和やかな雰囲気で取材は終わりました。

その翌日には冒頭で紹介した(株)内山建設での取材もあったようですし、各事業所での取材活動も行われたと聞いております。
一般的に中学3年生になると1学期でほぼ部活動も終了し、さも受験一色に変わるざるを得ないような状況になりますが、実際の学生生活としてはそんなに急に変化できるものではありません。事実我々がそうでした。また、最近では気象状況の変化から行事の見直しがどの学校でも必要になっています。時期を早めたり遅らせたり、或いは削減したりしているので、学生が教科や総合などで学んだ力を実際場面で発揮する場が縮小されているのが現実です。ですから、中学3年生の1学期後半と2学期前半へ向けてのこの時期に何かしらの「仕掛け」をすることには意味ある活動になると思われます。
勿論、中学生が作成する動画ですから色々と不備はあるかもしれませんが、そこへ向かって自分たちで計画、交渉、取材、編集するという膨大な時間のかけ方が重要なのであり、コスパ、タイパが主流の時代に時間をかけて1つのたった5分程度のものを創り上げるという労働の中で得られる達成感は必ず一人一人のキャリアとして蓄積できるものになるでしょう。また、そこへ向けて地域の大人が真剣に付き合うこの日向の大らかな地域の教育力は何物にも代えがたい底力ではないかと思います。日向の大人は大きく羽ばたこうとする若者を応援する集団であり、「日向の大人はみな子供たちの先生」なのです。日向の良さをアピールはしても、決して日向に残れよ、とは言わない大きな度量のある街なのです。それが私たち日向人の自慢です。ここで育てられた子どもたちは決して日向のことを忘れませんし、いつか必ず日向を応援してくれるでしょう。
2026.08.18
本日は、懐かしい寒さの時期2月6日に富高小学校で行われましたよのなか教室での講師をご紹介します。
当時のブログには掲載しておりますが、今日は講師の目指す「4つの力」をお知らせします。

(株)内山建設の内山雅仁様になります。私が毎朝通勤時間帯に、全社員でラジオ体操をしておられる風景を見て元気をいただいております。
内山さんは、中学受験に失敗したことが第一の大きな挫折だったと振り返られました。またその後、中学での野球部生活がうまくいかず、レギュラーの座をがっちりと固めることができなかったことも大きな試練だったようです。

現会社に入社してからは、建設業に邁進されると共に、ヘベす事業でも全国一に輝くこととなりました。そんな内山さんが掲げるキャリア教育の目標である基礎的・汎用的能力の「4つの力」は以下のようになります。

1つ目の「(かかわる力)相手を尊重し社会を理解する力」では、「相手の立場に立ってものを考えること」を挙げられました。人と人が関係性を成立させるためには、相手を意識しないと成り立ちません。さらに、自分の立場の主張のみではコミュニケーションは成立しないので、相手の立場で考えるということは大変重要なポイントになり。これは小学生にもスーッと入っていったことと思われます。
2つ目の「(見つめる力)自分を正しく知りコントロールする力」では、「常に自分を客観的な立場(他人目線の立場)で見てみる」ことだそうです。自分を管理するのは結局自分しかいないという当たり前の事実を直視することで客観性が保たれると言われました。

3つ目の「(やりぬく力)課題を見きわめ解決の工夫をする力」では、「小さいことをおろそかにしないこと」「継続すること」の2つを挙げられました。建設業というインフラに重要な役割をもつお仕事では、公共性の高さゆえに安全にかかわる精密さが求められるので、どんな小さいことにも油断しないという姿勢は重要な位置を占めると予想できます。

4つ目の「(見通す力)働く意義を知り、将来を切り拓く力」では、「自分が命をこの世に受けた意味を考える」ことから始めると、それがそのまま働く意義にまでつながるという示唆を与えられました。その事例として、松下幸之助氏の「万物は日に新たであり、生成発展は自然の理法である」や稲森和夫氏の「宇宙には森羅万象あらゆるものを生成発展させ、成長させようとする意識が働いている」と、少し小学生に難しいですが、自己の存在意義を改めて見つめ直すことは、小学6年生になればできるので意味ある機会になったことでしょう。
そして最後に内山さんが6年生へ「大切にして欲しいこと」というメッセージを「小さいことを大切にする」としてまとめられました。これは、小さいことをしっかりできない人に大きな仕事は任せられないし、またできない、という意味だと補足されました。まさにその通りだと思いますし、私も襟を正したいと思います。

建設業と農業を並行して営まれている内山さんなりの経営哲学をお聞きする機会になりました。アントレプレナーシップ(起業理念)が叫ばれている今日に、早くからこういうお話を聴くことができる子どもたちは幸せだと思います。内山さん、本当にありがとうございました。
なんとタイムリーなことに、UMK放送の夜7時に「Blueで一品」のコーナーがあり、それに内山さんが出演されるという話をCMで見ました。よろしければぜひどうぞ。
2026.08.17
お盆の期間中お休みをいただいておりました。お変わりありませんか?
熊本のその後を心配をしておりましたら、今度は千葉で豪雨災害が発生してしまいました。豪雨はみるみる間に家を破壊してしまいます。かろうじて家が残ったとしても、過去の事例からその内部の惨状はあまりにもひどい光景になってしまいます。心よりお見舞い申し上げます。
色々なことがあったお盆を挟んで、先月の日向中学校でのよのなか先生のラストを紹介します。(株)ベルフォート日向の中村綾乃様です。
中村さんは幼少の頃からクラエシックバレエを習っておられ、数々のタイトルを手にされた方です。通りで、お会いした時、背筋がピンと伸びておられました。思わず私も背筋を伸ばしました。

中村さんは高校卒業後は関東で美容学校に進まれ、そのまま就職をしたそうです。華やかな美容の世界でご自分の腕を磨かれ活躍をされていたようです。そんな矢先に肝心の手の荒れがひどくなり、遂にドクターストップがかかってしまったそうです。手を使うお仕事だけに、その時の絶望感は想像してあまりあります。それから何とか回復していき、最年少で現場の責任者まで上り詰められました。

しかし、現在のホテルからオファーがかかり、地元にUターンする決意をされたそうです。

そんな中村さんが生徒へ送る「4つの力」は以下のようになります。
1つ目「相手を尊重し社会を理解する力」は「相手の良い所を見つける」「相手の話を最後まで聞く」「相手を否定せず、別の意見も伝える」の3つになります。なるほど、お話をしていても自分のことは先に語らず、必ず相手から話をさせられているのはこういう信念があるからだと納得しました。

2つ目の「自分を正しく知りコントロールする力」では、「言葉を選ぶ」「自分がすべき事を忘れず把握する」「優先順位を考える」になります。私が中村さんの職場を失礼ながらアポイントなしで訪問した際にも、すぐに出て来て対応していただきました。これが「優先順位」ということになります。
3つ目の「課題を見きわめ解決の工夫をする力」では、「まず目指すゴールは何かを考え忘れない」「なぜ上手くいかないのかという原因を考える」「課題を解決するための方法をたくさん考え、どの方法が一番良いのかを考える」ことだそうです。日々のホテル業務は、まったくの初対面の方や外国の客と対峙することになりますから、リハーサルなしになります。そんな初対面の方との間には多くの課題があると思いますが、瞬時の判断で解決するためにこのような原因と方法への対応に全集中されていることが分かりました。

最後の4つ目の「働く意義を知り将来を切り拓く力」では、「人間としてレベルアップして働く」「周りの人たちから『良い所』をたくさん吸収して、人間として最強になる」「ロールモデルをつくる=あの人みたいにキラキラしたい」ということだそうです。この最後のキャリアプランニングに関する力では、それまでの3つの力より一段と力が入っていることが伺えました。将来を見通し、自分をどこまでも高めていこうとする中村さんの向上心が光った言葉でした。
その中村さんが2年生の皆さんへ送る「大切にして欲しいこと」は、「憧れの人をつくる」「相手の良い所はどこか見つけ出す」「良い所を真似してみる」になります。分かり易く、すぐにでも実践できそうですから生徒に響いたことでしょう。それは授業後の生徒のアンケートによく表れています。「お話を聞いて将来のことがより一層身近に感じることができましたこれからは聞いたお話を意識して生活していきたいです。」「自分のいいところを活かした仕事をしたり、人の悪いところだけ見るのではなくいいところを見たりすることが大切だと分かりました。」「目を見て話してくれたのでとても嬉しかったです。」
よのなか教室当日の天候は読めません。天候によってはホテル業は実に多くの課題に対応しなくてはならなくなると思います。そんな予期せぬ事態があっても当日は中学生のために時間を割いて2コマの学習を受け持っていただきました。生徒の心に何かしらの光が灯ったのではないかと思います。生徒はそれを自分の軸として歩んでいくことになるでしょう。本当にありがとうございました。
2026.08.07
同じく日向中学校でよのなか先生をお引き受けいただいた(株)ケーブルメディアワイワイの岩元明日真様を紹介します。
テレビ局社員のお父様の家庭に生まれたということが、岩元さんに大きな影響を与えてきたのかもしれません。中学生の頃にはすでにYouTubeに投稿されていたそうですから、すでにその道を意識されていたようです。大学生の頃にはテレビ局でアルバイトをされていますから、現在のお仕事へ直接的に繋がったことがお話から分かりました。

すでに皆さんのご家庭で視聴されているかもしれませんが、ケーブルテレビワイワイの放送は、県北2市6町で展開されています。民放局が少ない本県にとっては貴重な情報源となります。
番組づくりは、大まかに「取材」「編集」「収録」という過程を経るそうです。時にはそのすべてを一人で担当することもあるとのことで、大変な労力をかけて私たちに番組を届けていただいていることが分かります。

岩元さんは、仕事で難しかったこととして、「構成を考えながら原稿を書くこと」を挙げられました。それは国語が苦手だったことが大きいそうです。ですから、生徒の皆さんには「誰にでも伝わる簡素な原稿を書ける」という力を身に付けて欲しいと話されました。
そんな岩元さんが、「4つの力」で出されたことを以下に紹介します。
一つ目の「相手を尊重し、社会を理解する力」では「感情で動かないようにしている」「自分の状況だけでなく、相手の考えや立場を考える」ことだそうです。感情で動いて得をすることはないと言われるとおり、それは中学生とて経験しているのではないかと思われます。

二つ目の「自分を正しく知り、コントロールする力」では、「視野を広く、良い意味で『冷めた目線』をもつ」「世渡り上手になる!」とのことです。客観的で視野が偏った放送にならないようにする必要があるでしょうし、公共性の高いメディアであればこそ、世の中の評価というのは、仕事をする上での指標となります。気にするというより意識するということの方が近いでしょう。

三つ目の「課題を見極め、解決の工夫をする力」として「そもそも自分に求められていることは何かを考える」「なぜ?を何回か繰り返すと本質にたどり着く」の二点を取り上げられました。仕事においては上司、家庭では親、学校からは先生などから、その時点で自分に求められているものは何かをはっきりとさせることが自分の現在位置を明確にすることにつながるものだと思います。「本質に迫る」これはどんな状況でも必要なことだと私も我が身を振り返ります。

四つ目の「働く意義を知り、将来を切り拓く力」については、「将来を後悔しないような選択をできるようにする」「他の人に流されずに自分に合った道を考える」と言われます。人生は「選択」の繰り返し。だからこそ、後悔しない選択をすべきだし、若いうちには選択肢を減らさないようにしないと道幅が狭まってしまいます。そういうことを意識しておくことは大切なことで同感です。
最後に、岩元さんが生徒に訴える「大切にして欲しいこと」は、「とりあえず視野を広く」「自分を客観的に見る」「心に余裕をもてるように」の三点です。公平・公正な放送を心がけるためにもこれらのことはとても大切なように感じます。そしてそのまま中立の立ち位置で仕事を前に進めるという点で重要な要素ではないかと思いました。
岩元さん、日々の多岐に渡る業務の中で、生徒たちに身近でありながら知らないその裏側の世界を丁寧にお伝えいただき本当にありがとうございました。放送を視聴した際には、その裏側でのお仕事を想像したいと思います。
2026.08.04
本日は7月3日に日向中学校でよのなか先生をしてくださった特別養護老人ホーム永寿園の川本進也様を紹介します。
川本さんは幼少の頃、広島県に引っ越しをされ祖父母と同居されたことが現在の福祉を目指す要因として大きかったと話されました。祖父母から孫へ伝える想いは昔も今も同じだと我が身を振り返ってそう思います。

さて、その通りの道へ進むことになった川本さんですが、大学での介護実習を経て、縁あって日向の永寿園に就職することになったようです。

特別養護老人ホーム永寿園は、昭和53年に開設されたということです。現在は約80名の方が入所されていて、園では、デイサービスや介護支援など多岐に渡って活動をされています。

川本さんの説明にあった「三大介護」ですが、改めて問われると少し考えてしまいます。「食事介助」「入浴介助」「排泄介助」だそうです。このどれも介助なくしては入所者は自立できませんし、健やかに生きていくためには欠かせない介護の中心になるといえます。高齢者など体力的に課題を抱える方々への福祉事業は日本の大きな課題です。ここに立ち向かっておられる川本さんの言葉には一つ一つに説得力をもって聞こえます。

その川本さんの介護に対するやりがいは、「感謝の言葉」を得られることと、「成長を実感できる」ことだそうです。先週私が個人的に訪れた日向市社会福祉協議会内の壁に掲げてあった言葉が印象的でした。認知症高齢者に対するサポートする側の考え方について書かれていたのです。認知症者は「何もできないのではなく・・・できることがたくさんある」「してあげるのではなく・・・自分で決めさせる」など、対比して書かれていました。危ないからしてあげようと手を出そうとしますが、本人ができそうならさせてみて見守ることが大事だと気付かされます。本人が「何もできない」と感じることが一番寂しいということに気付く必要があります。まさに「成長を実感できる」のは、サポートする側にもお世話になる側にとっても必要な人間性そのものなのですね。

川本さんが考える「4つの力」については以下のような説明をされました。
一つ目の「相手を尊重し、社会を理解する力」では、「(入所者であっても)敬語を使うこと」「相手の話を最後まで聞くこと、共感すること」「感情をコントロールすること」の三つになります。親し気に柔らかい対応としての「友達言葉」もそれなりに意味はあるとは思いますが、川本さんの信念として入所者を年長者と捉えて尊敬しながら接するという姿勢にご本人の明確な「軸」を感じました。
二つ目の「自分を正しく知り、コントロールする力」については、「ストレスをためないように息抜きをする」「無理をしない」「自分の性格を理解する」という三点を挙げられました。最後の「自分の性格の理解」については、入所者への対応に直結するだけに、相手の言動で自分が振り回されるようなことになってはいけないという自己コントロールの方法だと受け取りました。このように冷静に対応してくださる方がいてこそ高齢者を安心して預けることができるので大変有難いことです。

三つ目の「課題を見きわめ、解決の工夫をする力」については、「失敗を次に活かす」「すぐに諦めない」「多職種共同」と語られました。最後の「多職種共同」については、同じ永寿園の中でも介護福祉士や栄養士、そのほか沢山の資格を持つ方々で成り立っている養護施設になるため、それぞれの分野の専門家が共同して一人一人のサポートに当たることが重要だということでした。
四つ目の「働く意義を知り、将来を切り拓く力」については、「誰のために働くかを考える」「相手の意見を聴いて自分の考えを正確に伝える」「自分の能力を磨くこと。それを続けること」と話されました。この三つはどれも大切であり、どれも身に付けるのは難しいですが、そこへ向かって進まないことには自分の理想とする福祉の仕事へたどり着けないということなのだと思います。また、これらはすべてどの職業であっても必要な力であり、生徒は自分事として捉えられたのではないでしょうか。
最後に川本さんは、「自分の周りの人に感謝の気持ちを大切にして欲しい」「苦手なことがあってもやってみる」「前向きな気持ちをもって欲しい」と、日向中学校2年生へメッセージを送られました。迷ったらやってみるこれが若者の特権です。間違っていると思ったらやり直せばよいのです。それを失敗と捉えず、少しの不都合だったと捉えて、また前へ進む。そういうことを若者に期待したい思いは川本さんと同じです。
川本さんは今回の講話のまとめとして、「高齢者の笑顔が介護の仕事の魅力」であり「やりたいこと、興味があることに挑戦して欲しい」と締めくくられました。介護の仕事の魅力をたくさん話していただいた日向中学2年生から一人でも福祉に興味をもってくれる生徒が出ることを願います。また、そのような直接的な職業の担い手という狙いではなく、自分で道を切り拓いた場所で「誰のために働くか」を自分自身に問いながら成長できる人生を送って欲しいという川本さんの大きな期待に応えられるようになることを願います。
川本さん、大変お忙しく日々入所者の健康管理に細心の注意を払いながらのお仕事の中で中学生への講話を実施していただき本当にありがとうございました。
2026.08.03
先週は美々津中学校と大王谷学園初等部の職員研修に参加しました。
美々津中学校では「キャリア教育の基本とファシリテーション」というテーマで、前の週の日向中学校での研修テーマと同じなので大まかな内容は省略します。ただ、他校研修で、卒業生の離職と学校とのかかわりについて丁寧な説明が必要だと感じたので追加しました。
これまでのキャリア教育では、「働くこと」の現実や必要な資質・能力の育成につなげていく指導が不十分という指摘が各方面からあります。そこを強化すべく、今後のキャリア教育では、夢だけではなく働くことの厳しさも教え、さらに、誰かの役に立つことの尊さや失敗した時の立ち直り方、これらをきちんと丁寧に指導していく。指導と言うより、寄り添いながら支援していき獲得させる。そういう積み重ねで生徒が将来、「仕事を通じて社会を創り上げる」責任世代になってくれるよう義務教育で育てなければならないということを追加しました。それが延いては、明確な方向性のない離職に歯止めをかけると期待します。
統計によると、企業種別・規模別に分析した離職理由と不足した人材育成過程からは、学校教育におけるキャリア教育での学習不足も要因に含まれると私は考えています。企業による分析結果でのメンタリングサポート不足は、すなわち「乗り越え方」の育成に当たると考え、それは「課題対応能力」を育てていなかったのではないかと。また、医療業界で実働負荷が離職の原因だと言われれば、それはストレスマネジメントの育成不足ではないか。つまり、「将来の切り拓き方」すなわち「キャリアプランニング力」の基礎を学校で身に付けさせる必要があると分析できます。勿論これは義務教育だけの問題ではなく広く、小中高校で考えていく必要があります。現在はその突破口として「キャリアパスポート」が存在するのかもしれませんが、活用方法が不明確な部分もあり、物理的な不具合が起きている段階ではないかと思います。

それはさておき、待ったなしの中学校3年間では、教材を工夫し学級活動で進路指導や討論を柱とした中央委員会などの生徒会活動、或いは、学校行事で人との繋がりや人を頼ることを、実感を伴って体験させることが重要になります。ところが、毎日の生徒指導や教科指導、部活動などに忙殺されると、適切な教材の準備もままなりませんので、そこで活用していただきたいのが当センター経由の「よのなか教室」になります。美々津中学校では、すでに2学期に計画を希望されていますので安心しております。
美々津中研修の後半では、当センターのスタッフが「よのなか先生役」と「ファシリテーター役」で実演し、続きを2名の先生に体験していただきました。今回は、お二人の先生方ともにファシリテーター役をしていただきました。「4つの力」のうちの1つを、よのなか先生役のスタッフが説明し、それに対してファシリテーター役の先生が相槌や「引き出し方」を演習するというものです。その後交代し、「4つの力」のもう一つの部分を次の先生に演じていただくという研修としました。

どちらの先生もさすがに日常的に多様な生徒に対応しておられるだけあって、的確な切り返しをされていました。ファシリテーションは日常の教科授業で巧みに利用してこそ、よのなか教室で初対面の方と出会っても引き出しに困ることは無くなると思います。

美々津中学校の先生方、キャリア教育に熱い関心をもって研修に臨んでいただき本当にありがとうございました。2学期を楽しみにしております。
続いて、翌日の大王谷学園初等部での職員研修になります。こちらもテーマが「ファシリテーション」という位置づけですが、どうしてもキャリア教育とファシリテーションの関係について基本的な部分をお話しないとその重要性が伝わりにくいので、前半部分で日向市が取り組むキャリア教育についてお話しました。最後のアンケートに、日向市のキャリア教育の取組は「理解している」という回答もありましたのでほっとしました。私の話が不要だったということではなく、ベースを揃えるという意味合いがあります。小中学校は教職員の異動が大きいので、それぞれの先生方の基礎は揃っていません。ですから、何回お話しても良いのですが、充実していくと今度は学校内での共有がしっかりとなされていくので、「理解している」が増加してくることを願っています。

基本的なことは、これまでの職員研修会のブログでも書きましたので省略します。ここからは後半の演習の部分についてお伝えします。

まず、例のように当センタースタッフが実演をしました。私同様、お話するたびに改善点が盛り込まれるので、益々磨きがかかったファシリテーション術になりました。大事なことは、「児童とのパイプ役」になることです。講師が話す業界用語や大人の言葉を児童用に「翻訳」することがファシリテーターには求められます。翻訳という言い換えをしないと、子どもは「遠い大人の話」で飽きてしまいますし、ファシリテーターではなくただの進行役になってしまいます。
また、少し難しい話になったと思ったら、そこは子どもにとっては大変難しい話になるので、それを「言い換え」てみたり、ファシリテーター自身がすかさず講師に質問して見せるという小技が入るとさらに児童生徒の集中は切れません。
そういう実演を経て、次に先生2名にファシリテーター役として登場していただきました。

一人目の先生は、台本を越えてご自分の言葉で講師に問いかけるように話したり、最後に翻訳したりされていましたので、日常的にファシリテーションに気を付けながら授業実践をされていることが伺えました。

2人目の先生も「翻訳」がお上手で、さらに講師の話のあとに自分自身の経験をさりげなく持ち込まれることで児童は内容を深く理解することができるだろうとこちらが参考になりました。お二人の先生、積極的にご登場いただきありがとうございました。
研修後のアンケートでは「今日の演習で直感的に体験できたので日常の学習に生かしていきたい」や「講師の説明を子ども向けに言い換える『翻訳者』になれるようにしたい」、「よのなか教室は複雑な連絡や準備を必要とせず気軽に問い合わせることで学習が成立するので今後活用したい」など大変積極的にキャリア教育を推進していこうとする先生方の熱い想いを感じ取ることができました。
大王谷学園初等部では、毎年「キャリア教育フェスタ」を開催し、地域コーディネーターをうまく活用した出前授業や仕事に焦点化した学習内容で授業を構成したりされています。そこへよのなか教室が加われば鬼に金棒で、「社会で自分を見失わない大人」への「軸」を獲得させる教育ができるのではないでしょうか。2学期以降のキャリア教育の推進を応援したいと思います。
大王谷学園初等部の先生方、研修への熱心なご参加をありがとうございました。
2026.07.30
先日の熊本地震につきましては、被災者の方に心よりお見舞い申し上げます。前回10年前の大地震の時も大変な災害で私もボランティアの一人として阿蘇地方に向かったことを鮮烈に覚えています。今回また被害に遭われ、酷暑の時期の災害は本当に辛いものだと他人ごとではありません。今なお助けを求める人が一刻も早く救出されることを願います。
さて、本日は7月冒頭に実施されました日向中学校でのよのなか教室に駆けつけてくださったよのなか先生を詳しく紹介します。
本日は、中村眞税理士事務所の中村眞様です。中村さんの人生グラフも変化の大きい波がありました。部活動で活躍された時期や、大学卒業後の税理士試験への数度に渡るトライなど大変ご苦労されたことが伝わりました。一つの試験に5年以上チャレンジするというのは並大抵のことではないと想像します。私も歳取ってからいくつかの検定試験を受けてみたのですが、2回で一旦休止状態に陥っています。単なる根性だけでは済まない前を向く力がそこには必要でしょう。後ほど掘り下げたいと思います。
そもそも中村さんが税理士を目指されたのは、インターシップがきっかけだったそうです。大学でのインターンシップで税理士事務所で体験されたのです。私も教育実習を通して教育への道が確かなものに拓かれたので、やはりインターンシップは大切だと感じます。ということは中学生版のインターンシップすなわち「よのなか挑戦」も大変意味ある体験活動であることが証明されます。もっとも中学生の場合は、そのねらいを就職へ直結させている訳ではなく、基礎的・汎用的能力を獲得してもらうことが大きな目的なので意味合いは異なりますが、それでも就職は「よのなか挑戦がきっかけでした」という方もおられるので、大切な学びであることには違いありません。
その苦難の、そして憧れの税理士になっても仕事がないというのはどういう状態なのか、業界の異なる私には分かりませんでした。事務所を開いても仕事がないのでは収入に直結するので大変だったことと思います。そこからどう突破されたのでしょうか。
その後、10年の時を経てやっと仕事が軌道に乗るのですから、大変なお仕事だと思います。私の知り合いに宮崎市の税理士がいますが、複雑な税の納入に関して適切にアドバイスをしていただき無事完了することができました。大勢のスタッフと協働での突破力を見た気がします。我々の身の回りに近いが近寄って欲しくないような…そんな複雑な税に関するお仕事を中村さんも長年に渡って乗り越えて来られたことになります。

イベント参加
さて、そんなご苦労をされた中村さんの考えになる「4つの力」についてお伝えします。
まず一つ目の「相手を尊重し、社会を理解する力」については、「職場ではチーム制をとっており、新入社員教育や、仕事の進捗の管理、事務所全体の問題点の共有を図るようにしています。」とチームで仕事をすることの重要性を訴えられました。チーム毎のリーダーとマネージャー、そしてそれらを2年ごとに再編成しなおし活性化を図るということだそうです。それほどに、チームで個々が相手の立場や考え方を尊重できるように気を遣われているということが分かりました。過去の経験から学んだということでした。
2つ目の「自分を正しく知り、コントロールする力」については、「職場において『こころの通信簿』と『職人手帖』と呼んでいるものを採用されているそうです。「こころの通信簿」では360度評価という自分自身の評価と周り社員からの評価を数値化して良いものと改善していくべきものを「見える化」するそうです。また、「職人手帖」では、実際の業務内容を細かく洗い出し、自分が何ができていないのかを見える化するそうです。これもまた、チームがお互いのことをよく理解するツールになるのだと思いました。

3つ目の「課題を見極め、解決の工夫をする力」として、「仕事で困ったことがあったときは、まず原因を考え、どうすれば良くなるかを工夫する」のだそうです。仕事のやり方を見直したり、必要な情報を整理したりして、より早く正確にできるよう改善していくことを信条にされていますから、難しいお仕事も客観的な原因分析によって課題克服ができるのだと分かりました。
最後に「働く意義を知り、将来を切り拓く力」としては、「その仕事を通して、お客さんから喜んでもらったり、社会の一員であるという喜びを得るというやりがいを得るという事が重要になってくる」と仰います。収入だけではないお客の喜びを共有したところに自分たちの成長があるということなのですね。また、将来を切り拓くためには、①自分の長所や課題を理解する、②将来の夢や目標を考える、③目標達成のために計画を立てる、④学ぶことの意義を理解し、自分の夢や目標に向かって主体的に行動できるという4点を挙げられ、生徒への大切なメッセージとなりました。

チームで仕事をする!
学習全体のまとめとして中村さんが生徒に話しかけられたのは、「自分で考えて行動すること」と「人を大切にすること」だと言われます。勉強や部活動、友達との関わりの中で、うまくいくこともあれば失敗することもあるので、失敗を恐れずに挑戦し、人として大きく成長する。それだけに「やってみよう」という気持ちを大切にして欲しいということでした。また、周りの人へのあいさつや感謝の言葉。さらに、毎日少しずつ自分で決めたことを続けてみる。そういう小さな積み重ねが、将来の大きな自信につながるので、一日一日を前向きに過ごして欲しいと熱いメッセージを残されました。
日々の業務で大変お忙しい中に、日向中学校生のために準備と当日学習を引き受けていただき本当にありがとうございました。
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