日向市キャリア教育支援センター ブログ

2026.07.14

エピソードシート職員研修~細島小学校

 昨日、細島小学校の職員研修会に参加しました。研修テーマが「エピソードシートを活用したキャリア教育の展開」になります。エピソードシートというのは以前紹介しました通り、日向で働く人が、仕事に就くまでの経緯や仕事を始めてからの苦労やりがい、そして働くために必要な「4つの力」をご本人はどう意識しておられるのか、そういったことを1枚のプリントにまとめた読み取りシートになります。

 日向市キャリア教育支援センターのホームページには以下のようなプルダウンメニューがあり、その中に「教材」という部分があります。そこをクリックすると、日向市で働く6人のエピソードを開くことができます。ただ、現在はパスワードが掛けられていますから、お問い合わせください。

 その中のお一人、定置網漁師である髙田一人さんのエピソードシートを今回の研修で活用させていただきました。HPに掲載してあるシートより、さらに詳しく学年別に書き直したものを活用します。現在は5年生用、6年生用、中学生用と3段階に分けて文章表現をレベルアップさせています。実際に、市内の中学校でこのエピソードシートを活用した学習も行い、生徒に読み取りをさせているところです。

 細島小学校の研修会では、キャリア教育の概論を説明した後に、演習として先生方に実際のエピソードシートの読み取りを体験していただきました。「苦労」はどのあたりに書かれているでしょうか。「やりがい」はどこでしょうか。そして「仕事の役割」はどこに記述してあるでしょうか。そうやって、髙田さんという一人の人物像に迫りながら、その「生き方」を追体験していくのです。実際の児童生徒の学習では、途中でペア学習を設定し内容の確認させます。そうすることで、「多様な考え方に触れる」ことを経験させたり、「異なった考え方を受入れる」ことを対話の中で学び取らせるのです。

 最後に、髙田さんが考える「働くために大切な力は何でしょう」と問いかけ、「チャレンジすること」、「自分で考え行動し、人とつながること」を読み取らせます。これは「4つの力」を小学生向きに易しく表現したうちの「やりぬく力」や「見通す力」、「かかわる力」に対応していることが理解できると思います。

 ここまでが、エピソードシートの読み取りになるのですが、学習のメインはこの後になります。すなわち、「自分はこれからどの力を身に付けていきたいか」そして「将来はどこへ向かう(希望の仕事)」のか、そのために「今からの自分の姿勢(自分の)」はどう形でづくっていくのか。そういうことをしっかりと児童に考えさせるのです。

 今回の研修では最後の部分は説明だけにしましたが、1年間の中で何回も「自分の夢」と「軸」を考えさせる時間を作っていくと、本当にその方向へ向かっていけるという脳科学の研究もあるくらいですから、「思い込み」は役に立つという訳です。

 エピソードシートを効果的に活用できるようになれば、わざわざ私がよのなか教室の事前学習に向かう必要もなくなり、また、よのなか教室の後にも異なるエピソードシートを活用して子どもたちに読み取らせることで、さらに違った職業観・人生観を考えさせる時間を提供できる訳ですから、これは使わない方がもったいないということになります。

 

 細島小学校の先生方は、話に熱心に聴き入ってくださり、対話の場面ではエピソードシートから読み取った部分を答えていただきました。現役教師時代の私も立場上、研修を設定し話し提案する場面が多かったのですが、改めて学校現場での研修会に参加してみて、今の時代に応じた研修の提供が必要だと感じたところでした。現在、研修によって学校が変わるという各方面の専門家の著書などで勉強し直している最中です。リカレント教育を行っているというよりもブラッシュアップをしていることになりますが、よりよい研修の在り方について、請け負う者として責任ある内容を提供したいと思います。

 

 7月はほかにもエピソードシート研修を実施する学校もありますし、よのなか教室での担任のファシリテーション研修も計画されている学校もあります。研修を通して学校を新たにリデザインしていくことは重要な修養の場となるという信念は昔と変わらず持ち続けたい思いです。

2026.07.09

よのなか教室~日向中学校2年生

 先週日向中学校2年生全クラスでよのなか教室が実施されました。当日は5、6時間目に4名の「よのなか先生」に登場していただきました。効率よく2名のよのなか先生のお話を聞けるように学年を4グループ編成としました。

 

 4名のよのなか先生は次の通りになります。(株)ケーブルメディアワイワイ 岩元明日真様(株)ベルフォート日向 中村綺乃様中村眞税理士事務所 代表 中村眞様特別養護老人ホーム永寿園 川本進也様になります。4名の皆様の詳しい学習内容につきましては後日ゆっくりお伝えしますが、本日はよのなか教室の概要をお知らせします。

 

 一人目が(株)ケーブルメディアワイワイの岩元明日真様です。企画、取材、撮影、編集まで何でもこなすオールラウンドのお仕事人です。

ご本人のプレゼンの中で私が印象的だった言葉は、「4つの力」のうちの「課題を見極め、解決の工夫をする力」に関して話されたことで、「そもそも自分に求められていることは何かを考える(上司・親・学校の先生)」という言葉です。仕事に埋没していると、目先の課題を解決しようと対処ばかりに目が向いてしまいます。それで解決した気になってしまいがちになります。しかし、この岩元さんの発言は核心を突いているのではないかと私は思います。原点に立ち返る。それがどれほど重要なことか、私はこの言葉で考えさせられました。これを中学生はどう受け止めたか表情を見たかったです。

 

 

二人目は(株)ベルフォート日向 中村綺乃様です。もともとは美容師の資格を取得され、関東で大変な活躍をされていたようです。ご家族を助けるために日向に帰って来られたとのことでした。

 

 中村さんのお話で印象的なことは、「4つの力」のうちの「相手を尊重し、社会を理解する力」の中で、「相手の良い所を見つける力」や「相手の話を最後まで聞く力」そして「相手を否定せず、別の意見を伝える力」という3つの項目に特に引きつけられました。それはこの3つはいずれも「相手」目線なのです。自分ではなく、まず相手に対して自分がどう行動するかというところが接客業のプロだと感じさせられました。よく「I(アイ)メッセージ」という言葉もありますが、相手のために自分がどうあるべきかという視点があればこそ成立する仕事であることを再認識させられます。

 

 

 

 

 三人目は中村眞税理士事務所 代表 中村眞様です。経営支援や事業承継など多岐に渡る日々の業務の中でもユーモア趣味を忘れずに頑張ることが大事であることが伝わるようなプレゼンのようでした。それはお祭りマラソン大会への参加で忙しい日々を下支えする原動力になっていることが分かります。

 

 想像の通り、税理士という国家資格は試験が大変難しく、何年も受験してやっと合格するというほどの難関だと改めて知ることができました。特徴的だったのは、「自分を正しく知りコントロールする力」に関して、「こころの通信簿」と「職人手帖」と呼ばれているものを活用しているとのことでした。詳細は後日にしますが、私は「職人手帖」が気になりました。実際の業務内容を細かく洗い出し、自分は何ができていないのかを見える化しているそうです。自分ができていないことを客観的に振り返ることは大変重要です。その障壁となっているものまで見通してこそ開ける道がある訳ですから、実際に見てみたいと思いました。

 

 

最後の四人目は特別養護老人ホーム永寿園 川本進也様です。ご出身は広島県とういうことで、幼少の頃は祖父母と同居されていたことが分かりました。語られたかどうかは分かりませんが、お爺ちゃん、お祖母ちゃんとの生活経験が将来に大きく影響することはよくあることだと感じました。

 

 川本さんが言われる「4つの力」のうちの「働く意義を知り、将来を切り拓く力」において、「誰のために働くかを考える」という言葉は、一人目の岩元さんの言葉にある「自分に求められていることは何か」に共通する自己の軸ではないかと感じました。「なぜ働くのか」では「収入のため」というのは現実的なのですが、それだけではとてもモチベーションが続きません。ですからきっと人は「他人のために働く」というのが前提としてあるはずです。その「他人」とは誰なのか。それを明確にできたときに、働く意義がより焦点化できるのではないかと、川本さんの言葉を聞いて考えたところでした。

 私も九州内を転々として今宮崎に落ち着いているように、川本さんも広島から宮崎に来られました。多くの人が同じ場所に留まっていることはなく、大河ユーコンを流れる「旅する木」なのだと、ふとそんなことも考えてしまいました。

 

 

 四人のよのなか先生につきましては後日詳しく紹介しますが、大変お忙しい中、業務を停止して学校に駆けつけてくださり、本当にありがとうございました。中学生、特に2年生の時期は、何をどう動いて良いのか途方に暮れる時期でもあります。分かっているふりをする時期でもあります。そんな中で、実際に社会人として日々奮闘されている方々から、大人になる過程や実社会での経験談を聞ける中学生は幸せです。日向中学校の2年生がこれらのよのなか先生から何を吸収できたのか、それが大変興味深いです。アンケート結果(の一部)と共に、後日お知らせしたいと思います。

2026.07.07

よのなか教室事前学習~富島中学校1年生その2

 先週金曜日は当センター大繁盛の日となり、富島中学校日向中学校で同時によのなか教室関連の学習を実施しました。私は前回6月29日の本ブログでお伝えしました富島中学校1年生のよのなか教室事前学習の残り2クラスについて実施しました。日向中学校のよのなか教室につきましては、スタッフからの報告を聞きながら後日お伝えします。

 

 富島中の同一学年で学習内容に差があってはいけないのですが、どうしても「反省すれば改善する」という鉄則というか意地とでもいうのでしょうか、妥協せず今回少しでも良い形で伝えたかったので前回から若干変更しました。

 前半部分は前回と同じで、「4つの力」(相手を尊重し社会を理解する力、自分を正しく知りコントロールする力、課題を見きわめ解決の工夫をする力、働く意義を知り将来を切り拓く力)へ導く学習です。その4つの力に対して自分の課題は何かと生徒に問いかけ、ペア学習後に発表してもらいます。その発言を受けて、そこから学級全員で考えてもらうようにしたのです。「私は相手の尊重が足りないと思います。」と発言してくれると、「今出た相手の尊重について自分も同じだと感じている人はいませんか。」とか、「この人は自分の課題を出しましたが、こんなところがいいと思う人はいませんか。」と言うと、「よく頑張っている人」と言ってくれる生徒がいます。

こうやって、オープンエンドの問いで迫るとどれも正解なので答えやすく、しかも対話が一対一にとどまらずクラス全体に広げやすいので、学習に対する全体のベクトルは同一方向を向くことになります。こういう主体的・対話的な学習を構成するところを前回と変えてみたのです。

 次に、前回と同じ「山本由伸選手のボールをキャッチした男性」の映像を流し、4つの力のうちどれを身に付けている人なのかと4つの力を生活レベルにフォーカスします。これで生徒は4つの力の具現化イメージができます。さらにとどめを刺すように「感動ムービー」と呼んでいる「営業のプロ」「建築担当者」が登場するストーリーを映像で流します。終了後、登場する2人は4つの力のどれを持つ人だろうかと、自由に感じたまま発言させると、「相手の尊重」とか「将来を切り拓く力」など生徒が捉えたままの発言が繰り出されます。それでいいのです。自分の受け止め方によって、視点を変えれば、自分がより深く感動した部分はきっと自分の課題としている能力に合致するはずです。ムービーを学習中盤に組み込むと、ほかの部分を削ぎ落とすことになります。そうしないと同じ50分間には収まりません。それでもよかったと、生徒の表情を見て感じました。

 

 最終的にこの時間の学習目標は「自分の生き方改善」ですから、ワークシートに「希望する将来の仕事」と「それに向かう自分の軸」を表明してもらうことにあります。将来の仕事についてはまだ迷っている、或いは描き切れない生徒もいると思うので強制せず、イメージだけとか、或いは「やってみたいこと」でも良しとしてプレッシャーを与えないようにしました。書き終えた生徒には聞いてみます。「私は将来医者になりたいです。それで相手の立場で物事を考えられるようにしたいです。」や「僕は将来イラストレーターになりたいです。だから人が喜ぶようなことを考えていきたいです。」と、この一時間の学習の目的と方向をしっかりと受け止めていてくれたことが嬉しくなりました。大切なことはほぼ全員が何らかの表明をできたかということです。書くことは脳に刻むことに繋がる重要な活動だと考えています。しかし残念ながら時間の制約上、全員の確認はできなかったので、後日ワークシートを見せていただくことにしています。書けていないのが悪いのではなく、なぜ書けなかったのかを私と本人が理解することが大切なのです。「分からないこと」を掘り下げていく。そのことが「正解のない問題に向き合う」ことに繋がり、これからの時代はそうしたクリエイティブな思考が求められるのです。もう、私たちが通過してきた「穴埋め式問題」を埋められる時代はとっくに終わりました。

 

 QRコードから回収した前回と今回を併せた生徒のアンケートには次のようなものがありました。「自分がいままでしていたことがいいのかまちがっていたのかがわかった。」「わたしは将来の夢がたくさんありすぎて決めきれていなくてこれでいいのかなと思っていたけど、今日お話をしていただき、こういう人になろうというだけでもいいんだと安心しました。」「日向市の魅力を知って、地元を愛していこうと思いました。これからはずっと笑顔でいて、相手も自分も幸せになれるようにしたいと思いました。」「今まで相手の気持をあまり考えずに発言、行動していたから、次からはこの発言をしたら相手がどう思うか考えて行動したい。」「今日の話を聞いて失敗を恐れず、親にはただいまやありがとうを言うようにしたいと思った。また自分をコントロールし生きようと思った。」「ムービーがとても感動しました。」「今日の話で将来の夢を決められたのでとても良かったです。」「苦労があったとしても仕事のやりがいがあることがわかった。」「以前よりやりたいことなどがはっきりしました。」

 良い発言ばかり掲載したように受け止められるかもしれませんが、ほとんどの生徒が自分の将来に対して前を向いて考えていこうとする姿勢が感じられる記述をしていました。

 このように、生徒一人一人の受け止め方が大切になります。人の生き方は千差万別で、正解のない時代にこそ自分らしい生き方を手繰り寄せる力が必要となりますから、生徒には自分の納得いく人生を歩んで欲しいと思います。富島中1年生は今週4人のよのなか先生を迎えます。授業時間の都合上生徒はそのうちの2人のお話を聞くことになります。今回の事前学習での聞き取り方を生かして、2人の話からさらに「自分の」を確固たるものしていく部分を吸収して欲しいと思います。

2026.07.01

よのなか先生~ひなた屋 金丸さん

 今日から7月。一年の半分が過ぎました。早いものです。

 本日は「よのなか先生シリーズ」で美々津小学校を訪問していただいた金丸文武さんを紹介します。以前紹介しましたが、金丸さんは「世界2周したツワモノ」です。『世界の路上で生まれた奇跡6,000円とギターと寝袋を持って世界一周』という本も出されています。私は金丸さんの当時のブログを読んだのですが、それはもうハチャメチャで読者にとってはとても楽しい旅物語でした。

  そんな金丸さんが子どもたちに紹介された人生グラフは、私や他の講師の方と違って、中学生以降「谷」がないのです。ずっと「評価10」で来ているのです。それほど納得いく人生を送っておられるのだと思ったところでした。

 

現在は美々津で居酒屋「ひなた屋」を経営されています。立ち上げの際にはこれまでの世界旅が役に立ったとのことで、人生は何があるか分からない、それを面白いと思うことが大切だと、話を聞いて受け取ったことを今でも覚えています。

よのなか教室のメインテーマである「4つの力」に関しては次のように話されました。一つ目の人間関係形成・社会形成能力に関しては、「相手のバックボーンを理解する努力をする」です。アメリカの国境の話やトルコでの路上での話をされました。確かに初めて訪れる町であり初めての国民であるため、どんな人が自分の路上ライブに集まっているのか分かりません。しかも言語もなかなか分かりません。ですから、相手が何を求めているのかを感覚的に捉えるという動物的な感覚も必要になるのだろうと思います。

二つ目の自己理解・自己管理能力については、「自分が輝く場所を探すこと」を路上での演出や場所選びを例に話されました。そして「そのためにはひたすら失敗を繰り返すこと」だそうです。確かに、どこでライブをすれば人がより多く集まるのかということが分からないと、一日の稼ぎすなわち、食事や宿泊に影響するのですからこれは一大事になります。人間の感覚は研ぎ澄まされてくるものだと納得しました。そのことを「忍耐。1ミリの一歩を刻む。」と表現されました。「三苫の1mm」ではありませんが、ほんのわずかな前進でたどり着ける場所があることを示していただいたのだと思います。

三つめの自己管理能力については、「相手が何を望んでいるかを読む」だそうです。それぞれの国でリクエストしてくる曲やバンドがあるため、鋭く、相手の言わんとすることを読み取る力が必要になるとのことでした。一つ目の「相手のバックボーン」とも共通することになるかもしれませんが、相手を知る事というのは重要なことになります。しかし、こだわりは大事だと言われ、「なりふり構わず稼げればいいっていうのはあまりいい結果はまねかない。」と、体験から滲み出た極意なのかもしれません。

最後にキャリアプランニング能力として、「自分のやりたいことをやる」と、ど・ストレートを投げて来られました。金丸さんならではの将来設計ではないかと思います。冒頭の人生グラフでもお伝えした通り、世界旅では数々の困難があったと予想されますが、それはすべて自分で踏み出したことであり、それを楽しみに変えて来られたからこそ人生を豊かなものに変換しながら過ごしてこられたのではないかと思います。正に私が通ってきたかったことを金丸さんは実行されているなあと羨ましくも感じましたが、私は「試すことに失敗はない」と子どもたちに話し回っている自分を思い出し、まだやれる、と密かに狙いを定めようと力をもらいました。

最後に、金丸さんから子どもたちに頂いたメッセージは、「価値は人が決めるものではなくて、自分で決めるもの」 これまでの話が理解できていると、すーっと入ってくる言葉です。そして「今は何も考えないでやりたいことをとことんやってください。」と、目標を決めることを促すキャリア教育の裏街道的な助言で一瞬ひやっとしましたが、「好きなことをやる、そして、やっていることをすきになる。」と同じだと思い返しました。「Do what you like,Like what you do.

 私はこの写真がとても印象的でした。雪の降るとある町に到着して。今から宿探しをしなければならない状況です。言葉も伝わらない異国の小さな町で夜にトボトボと荷物を引いて歩きながら、どこに宿があるかも分からず、ただを頼りに街中心部らしい方面へ向かってみる。もしかしたら宿はないかもしれない。でもあるかもしれない。ない時、その時はその時。そういう気分だったのでしょうか。それにしてもが降っているので、絶対、凍死できないですよ。そんな状況でよく撮影できたと思う一枚です。


 

 こうして、改めてよのなか先生の生き様を振り返ることができるのは有難いことだとつくづく思います。自分が人生の終盤に差し掛かろうとしている中で、年齢に関係なく実に色々な人たちの人生に触れられるというのは、自己のキャリア形成に再びを灯してもらっている気分になります。役得だと思っています。

 金丸さん、これからも刺激的な発信をお願いします。

2026.06.30

よのなか教室事前学習~日向中学校2年生

 本日は、よのなか教室の事前学習のため日向中学校2年生を訪問しました。日向中学校は本日一日で3時間一気に3クラスを回りました。

 前回の日向中学校では「よのなか挑戦」(社会体験学習)の事前学習を行いましたが、本日は7月3日(金)に行われる「よのなか教室」の事前学習になります。生徒は「また同じ人か」と思ったかもしれませんが、前回とは内容が違うと説明すると納得したようでした。

 挑戦することと、時には息抜きしながら自分をコントロールしていくこと。そういう人生の渡り方というか、自分の柱()とする話で構成しました。初めに、前回の事前学習ではあまり触れなかったオーストラリアの中心部レッドセンターと呼ばれる一帯の話で少し気分を入れ替えての導入学習から始めました。

 次に、私が経験してきた転校学校の思い出話に移ると、だんだん今の生徒の時代に重なってきて、「中学や高校で転校することの重さ」は実感として受け止めてくれたのではないかと思います。私にとっては、やはり武雄市という場所は故郷のように感じられる居心地の良い街でした。ですから状況によっては「武雄出身です」と答えることもあります。(出地ではない出地は、自分が育ち影響を受けた場所と言われることもあるという理由からです。)

 いよいよ仕事の話に入ります。以前紹介したこともあるので詳しくは書きませんが、教師としての苦労遣り甲斐、仕事の社会的な役割について説明すると、生徒はワークシートに熱心に書き込んでくれました。話はその後、「4つの力」で核心に迫ります。今の「よのなか教室」はすべての講師に、この「4つの力」で話をまとめてもらうようにしているので、本日のトレーニングが生かされることを願います。人間関係形成・社会形成能力自己理解・自己管理能力課題対応能力キャリアプランニング能力の4つについて、教師という仕事のフィルターを通して私が思う力を話しました。プレゼンテーションで分かり易く提示したので、生徒はポイントを掴んで鉛筆を走らせていました。書いていないんじゃないか(失礼)と思うような生徒もきちんと書いているので、いつ書いたのだろうと思うくらい、素早くメモする力があるのだと感心させられました。

 過去の事前学習からの反省で、最後に見せていたムービーについては学習中に何とか組めないかと挿入することにしました。これにはいい話があるのです。「営業のプロ」が不屈の精神で道を切り拓いていく過程や、「建築担当者」が余命宣言を受けた施主のマイホーム建築について事情に深く同感し、関係者の総力を挙げて短期間で完成させる話が盛り込まれています。生徒は全員熱心にスクリーンに見入っていましたので、はやり映像(動画)の力は大きいのだと感じました。

 最後は、前回と同じ帰着点になりますが、「自分の将来(仕事)」や「そのための自分の(柱とする生き方)」について記述してもらう展開になります。数名に発表してもらいました。「美容師になることを目指し、そのために相手の立場で考えられるようにする」や、「医療関係の仕事に就きたいので、人に優しくしていきたい」など、自分と向き合っていることが伝わってきました。

 

 最後に、「人生は長いようで短い。自分らしい道を見つけ、すぐに試す生き方をしないと、あっという間におわります。」というメッセージと共に「どんな環境であっても成長するためには、自分がどうにかするしかない。」というサッカーワールドカップ上田綺世選手の言葉を添えました。結構ボーッとしていられる時間と言うのはないんだと後から気づくものです。話の前半で示した「世の中は、君の目標が達成されるまでじーっと待っていたりしない。試すことは簡単だが変えることは難しい。」の言葉の通りであることを生徒は今、体感することはできませんが胸に刻んでくれたら嬉しいです。

 何もしない、時間を無駄に過ごすのもこの年頃の特権かもしれませんが、残念ながら世の中は待ってくれません。私も50年前の中学時代をありありと覚えていますが、あっという間に希望が少ない歳になってしまいました。同級生と飲み会をすると「俺、もっと勉強しちょけば良かった-って思うとよね。」との言葉も聞かれたという話も生徒にしました。

時代は確実に過ぎ去り変わっていきます。そしてこの中学生たちが「責任世代」と呼ばれる時代がすぐに来ます。ふるさと日向のことを思い起こしながら、次の時代を確実に作っていく大人になって欲しい思っています。

中学生という年頃の「怖いものなどない」と思っているような生徒の姿が、ある意味羨ましくも感じました。大人になっていくに従って、他人の顔色を窺ったり、すぐに反応しては傷つけるかもしれないと発言を拒んだりするようにもなります。それは一つの社会人としての成長の姿かもしれませんが、失っているものも多くあるのではないかと思います。生徒が一人でも自らの脱却を図り「試す」ことに挑んで態度を変えてくる子がいましたら、誉め言葉で返してあげていただきたいと思います。金曜日のよのなか先生から一つでも多くの収穫ができることを期待したいです。

最後に生徒が書いてくれたアンケートの一部を紹介します。「自分は挑戦を恐れることが多いから、挑戦をしないと結果が出ないという言葉がすごく頭に残りました。恐れないで、挑戦をたくさんして経験を積んでいこうと思いました。また、失敗や落ち込むことがあっても前向きに頑張っていこうと思いました。」「試してみることは簡単だけど、変えることは難しいという言葉を聞いてそうかもしれないけど頑張っていこうと思いました。」「『自分らしく生きるための4つの力』のお話が、自分をみつめなおすきっかけになりました。大人になるのはあっというまという言葉を忘れず、今を大切にしようと思います。」

2026.06.29

よのなか教室事前学習~富島中学校1年生その1~

 先週、富島中学校1年生の2クラスによのなか教室の事前学習として訪問しました。その様子についてお知らせします。事前に学年主任の先生が私の都合を考慮してくださり、2週に渡って実施することになったので後2クラスが残っています。

 まず、学校玄関から入りました。ちょうど清掃活動が始まったところで、廊下中央に生徒がずらりと並んでいます。そして黙想後清掃が始まります。以前、財光寺中学校から広まった(こんな名称ではないのですが)「一心不乱清掃」を久しぶりに見ました。訪問客と言えど私語は慎むべきところでしたが少し話してしまいました。

 

その後、1年生の教室棟へ向かいます。富島中学校の管理棟へは何回か訪問したことはありましたが、教室棟へは記憶にないくらい久しぶりで、とても敷地が広いことを実感しました。そして、通過するたびに色々な学年の生徒とすれ違うのですが、どの生徒も実に気持ちの良い挨拶をしてくれます。その流れは、1年生の教室でも感じ取ることができました。授業開始前の黙想と号令後の挨拶は学級委員長を中心としたクラスのまとまりを表していることが受け取れました。

 

 さて、肝心の私の事前学習ですが、これは、いつもお伝えしているスタイルなので詳しくは書きません。しかし私も授業を実施するからには、昔の感覚と意地が表れ、同じものではなく毎回修正をかけて持参しています。その学習の進行に合わせて生徒は一生懸命にメモ発言してくれます。

 私が特に印象に残ったのは、「私は医療関係白バイ隊を目指しているのですが、今の部活動の試合でも緊張することが多いので、それを直していきたいと思います。」という内容で、実際はもっと詳しく長く丁寧に話してくれる女子生徒の話し方が印象的でした。以前学校で授業をしていた時、私は「丁寧にきちんと思いを全部話して欲しい。」とよく話していました。というのも、子どもたちの発言はとても短いのです。国語の登場人物の心情について問うと「悲しいと思います。」「怒っていると思います。」それだけで終わる子が多いのです。「兵十はお母さんが病気になって何とかして治してあげたいと思っていたので、そんな時にゴンが大事な食べ物を盗んでしまったことに腹を立てながらも、とても辛く悲しい気持ちになったのではないかと思います。私ならこんなことをされると絶対に許せないという気持ちと悲しい気持ちと同時にあるような気もします。」などと語って欲しい、そんな子どもを育てたいと思っていました。それは理想が高すぎるよ、と聞こえてきそうですが、私が昔出張で参加した関西や関東の学校では何人もできていたのです。絶対に日向の子もできると信じてそう言い続けてきました。いくらかはできるようになりましたが、なかなか難しかったです。(対策の糸口は、大人が子どもに対等に話しかけ常に「どう思う?」と問うこと、時事に明るい子どもにするためにニュースに多く触れさせること、本をよく読むことではないかと思っています。逸れました。)

 例えが長くなりましたが、その富島中学校の女子生徒がまさに「語る」発言ができていたので感動しました。また、ほかの男子生徒は「僕は、相手の言うことをまず聞いてから自分のことを話すようにしています。」と、すでに人間関係形成能力が備わっているという驚きを経験しました。こういう頼もしい生徒が各学級に存在している富島中学校はこの先とても楽しみになりそうです。

 

 よのなか教室では最後に「日向市の魅力」を話す場面があります。これは、将来の日向市を形は違っても支えていくのはこの子たちですから、印象強く記憶に残すためにも改めて日向の良さを感じ取って欲しいと、学習の最後に設定しています。富島中学校区にある美しい風景を提示しながら話しますと、すぐにその画像の場所を言い当てる生徒がいて、地元愛が高いと感じました。

この画像でグリーンパークと当てる生徒がいました

 

こちらもすぐにクルスと分かったようです

 残りの2クラスは今週になります。楽しみにしています。

2026.06.26

よのなか先生~とうきゅう農園 石田さん

 

 これまでに、日向のよのなか先生が学校でどのようなキャリア教育の社会人講話を実施されたのか。特に「4つの力」では何を提示されたのかを中心にお知らせしています。過去に遡って、私が着任してからのよのなか先生につきましてシリーズでお伝えしたいと思います。

 

本日は、2月27日に寺迫小学校でよのなか先生として講話をいただきました(株)東九 とうきゅう農園石田あや様を紹介します。

 

 まず自己紹介では、12歳で不登校を7日間したこともある石田さんでしたが、その後は弓道の部活動などを経て就職され、精神保健福祉士社会福祉士の資格なども取得されました。お父さんからの代の(株)東九農園を障がい者雇用とうまくマッチングさせるために(株)とうきゅうを立ち上げられました。マークにあるハートは農業を指し、星が障がい者、そしてそれを取り巻く支援者の輪を表現されているそうです。

 仕事は障がい者就労支援を行っておられ、この時期はピーマンの栽培と収穫が主な作業になり、安定して安心できるピーマンを提供することが働きがいにつながるとのことでした。その上で、一人一人の障がいの理解と自立のための支援のお手伝いをすることが大切な役割になります。農業に関しては働く人が少ないことと、障がい者に関して働ける場所が少ないということをマッチングしているとのことで、これは障がい者雇用での深刻な課題の改善策として大きな役割を果たすと感じました。 

石田さんの分かりやすい例え話が児童にも印象的だったようです。「1000円で何個かのリンゴを買いました。すると、自分から1000円は減りますが、りんごは手元に増えます。この減価と増価を経理として考えることで、どのように生産性を上げるかなどを考えることはやりがいを感じる」と言われます。

WORK at HYUGA(株)東九 とうきゅう農園

YouTubeで紹介されている動画では、社員の言葉として「有休がとりやすく子どもの参観日に行ける」や「毎月勉強会での研修を受けて知識を深めている」という感想もありました。また、「早く帰る時にはみんながフォローしてくれる」と働きやすさが整っている職場という印象も持ちました。

 石田さんから寺迫小6年児童の皆さんへの「4つの力」は、まず「かかわる力」として「コミュニケーション力」が大切であることを話されました。「自分の課題はどうすれば克服できるか、と今から考え続けることが大切である」とのことです。仕事はこれができると稼げる、ときっぱりと話されました。二つ目に「見つめる力」として「振り返る力、感じる力、立て直す力」を強調されました。「忘れ物をした場合、次はどうすれば忘れないようになるのかを考え自分を変えること」と今の子どもたちのレベルで話されたので児童は分かり易かったと思います。三つ目には「やりぬく力」として「分析する力、判断する力、改善する力」を挙げられ、「中学校では英語を本格的に学習するので、長文が出てもどうなっているのかを考えることは大事です」とおっしゃいます。難しいかなと思いましたが、子どもたちは熱心にメモをしていました。最後に四つ目の力「見通す力」では「自己を理解する力、目標を設定する力、計画と継続力」を挙げられました。これらは今から特に必要となる自己調整力につながるものだと受け取りました。

 最後に石田さんから寺迫小6年児童の皆さんに頑張って欲しいこととして「まずやってみること。挑戦すると視野が広がる」とエールを送られました。そしてこのふるさと日向の風景、特に、国道10号線がずっと海が見えている景色が良くて、特に寺迫から見る海は素晴らしいと絶賛されました。

 児童の皆さんは過去に生活科でもお世話になったことのある農園でしたが、こうして校区内にある職業としてのこの農園事業を学ぶことには新しい気付きがあったのではないかと思います。今頃は美々津中学生として少しずつ学校生活にも慣れてきていると思います。今後美々津・寺迫地区は学校の再編により大きく変わることが予想されますが、美々津の歴史や文化、そしてそこに働く人々の想いはこれからも継承されていくことでしょう。それを担うのがこのよのなか教室で学んだ児童生徒の皆さんですから、これからふるさと日向、美々津、寺迫をどのようにして支えていってくれるのか楽しみにしたいと思います。

2026.06.24

14歳のよのなか挑戦事前学習~日向中学校~

 昨日、日向中学校2年生のよのなか挑戦の事前学習へ行きました。

 

 4校時から昼食を挟み、5、6校時まで3学級への授業という形を取りました。日向中学校2年生は、9月から市内各事業所にて社会体験学習(職場体験学習)へ出向きます。そこまでまだ期間があるのですが、今回は心構えとしての事前学習になります。

 社会活動の目的から始め、これまでの客側(消費者)の視点ではなく事業所側の視点すなわち「生産者の目」を身に付けるという観点が必要になります。その一つの例として「800円のうどんセット」について経費と利益(儲け)を考えてみる活動を設定しました。

 生徒からは「人件費」「材料費」「光熱費」「税金」などが出され、生活力の高い知識レベルを垣間見た感じがしました。それぞれ個人で考えたりグループで考えたりしながら最終的に儲けを計算し160円と出した生徒もいました。私が設定したのは80円で、それを伝えると、生徒は利益の低さに驚いた様子でした。

 続いて、社会の一員として生きる意味について考え、マナーについて学んでもらいました。その一つである挨拶のトレーニングを実際にやりました。授業半ばでの気分転換も含めて「語先後礼」の練習をペアでしました。当日までには仕上がってくれることを願います。

 

 次は、課題対応型の社会体験学習つまりミッションをもって参加するという視点についての話です。すでに世の中は、「問い」をもってそれを自ら解決していこうとする人材をもとめる社会に変わりつつあります。というのも、単なる課題解決であれば、それはAIが解決してくれる時代に突入しています。ですから、会社の人間関係を円滑に進める課題解決であったり、モチベーションを高くして皆が働きやすくできる人材であったりすること、すなわちグローバルな言語をも含めてコミュニケーション力の高さが求められる社会になっています。そこまで中学生に要求するのは無理がありますが、この時期だからこそ現実社会に目を向けさせる機会も必要になると思います。そのためにも、いつもの「4つの力」で課題対応力や人間関係形成力などを提示しました。生徒は熱心にメモを走らせていました。この部分を理解しやすくするために、「山本由伸選手のファンへのボールに対する神対応青年」の動画を視聴してもらいました。日本にはこのような優れた人格を持つ青年がいるのですね。

 私がこのような事前学習でキーワードとしているのは「試してみることには失敗はない」ということです。「君子危うきに近寄らず」よりも「虎穴に入らずんば虎子を得ず」や「ケセラセラ」「Dont worry.」の方を選択していく若者であって欲しいと願います。

これは財光寺中学生のよのなか挑戦(図書館6月)

2026.06.23

よのなか教室~平岩小中学校9年生~

 先週、平岩小中学校9年生のよのなか教室へ向かいました。先週の事前学習からつながる本番のよのなか先生によるよのなか教室になります。といっても、5校時は「エピソードシート」を活用し、私が授業を行いました。エピソードシートは日向で働く人の生き様を約1枚のプリントに収めた学習資料になります。過去に日向で働く様々な人々のエピソードシートが当センターで確保されており、学校はセンターに連絡しさえすれば自由にダウンロードすることができます。ですから、どの学校でもこのシートを活用した担任による事前学習事後学習を実施することができます。キャリア教育の一連の流れが市内各校に普及し理解された暁には、当センターの出番は終了となります。そこを目指しての活動を頑張り続けます。平岩小中学校の9年生では、漁業の髙田一人さんのエピソードから働く上での大切な力を読み取ることができました。

 

 さて続く6校時になりました。この時間は、日向市都市政策課大保(だいぼ)剛に講話をしていただきました。市街地整備課で区画整理を担当されているとのことで、その分野のお話になります。個人的には財光寺に住むものとしてとても興味があるお話になりそうです。

 

 大保さんは、小さいころからサッカーをされていて、将来は本気でプロを目指していたほどの腕前だったようです。県選抜にも選ばれるくらいですから相当な実力をお持ちだったことが分かります。それでも高校卒業時には実力の壁にぶつかり、プロサッカーの道を断念されました。

 

 その後、土地などを活用する関係の仕事をしていて気付くと、逆に土地を提供・整備する側の仕事に就いてみようと行政を選択されたそうです。特に、財光寺地区区画整理事業の中では、「換地設計」「移転補償」「工事」のこの3点をセットして地権者と交渉していく過程が大事な仕事になるとのことでした。一番目の「換地設計」は土地をやりくりして価値の高い土地として作り直すことで、初めは地権者から嫌がれられる区画整理事業ですが、終わってみて利用しやすい形に作り変えたときに地権者から「ありがとう」と言われた時にはやりがいを感じるとのことでした。

 

 ここまでの学習を参観していて気付いたことがあります。ファシリテーター役の学級担任の先生が、ご自分で生徒の聞きたそうな質問をしたりして授業の方向性がブレないようにコントロールされている態勢が見事だと感じました。

 その中での質問は後半に繋がるものがあり、「市役所で働く上で大切な力は何ですか?」との問いに大保さんは「コミュニケーション能力です。」と答えられました。地権者や地元の理解を求めなければ進まない事業なので大切にしているとのことです。また、「一番のは?」に対しては「あまりないです。たくさんのお叱りを受けるのですが、深刻には考えていません。受け入れて前に進むようにしています。」と度量の深さを感じました。さらに、「初めの人生グラフで福島県に行った、とありましたが、市役所の取組ですか?」の質問には、「これは災害復興のの取組で行きました。」ということでした。ファシリテーターからは「日向市の土地に関する何か特徴はありますか?」では「日向市は比較的コンパクトシティでまとまっていてやりやすい。」ということでした。

 核心の4つの力に入ります。まず、「人間関係・社会関係形成能力」については、「コミュニケーション力が大事だと思います。誰とでも話すことを心がけています。特に、地元の方と話す場合はかしこまらずに、方言で気安く話すことで打ち解けていくことを感じているので、そのようにしています。」とのことでした。「自己管理能力」については「自分をコントロールできるようにしています。背伸びしすぎると反動が大きいのでコンパクトに事を進めるようにしています。」ということです。「課題対応力」については「客観的に状況を把握できるようにしています。」と、現状分析の重要性を話されました。最後の「働く意義」については「将来の目標を持つこと。好きなことを続けていくこと。」を強調されました。

 そして「今から頑張ってほしいこと」として、「たくさん今の時期を楽しむ意味で遊んでください。そして日常的に『ありがとう』『ごめんなさい』という言葉を素直に言えるようにして欲しい。」ということでした。日向に対しては「日向は豊かな海があり落ち着きます。さらに自然が豊かで食べ物がおいしい。」と、海と自然というキーワードでお話をしていただきました。

 最後に中学生へのメッセージとして「将来中学生活を振り返った時に、あの頃が一番楽しかったと思えるように残りの9か月を楽しんでほしい。」と熱いエールを送られました。

 サッカー少年が今は行政の道を突き進んでおられ、私たちの暮らす町を住む人の立場で再構成するというお仕事に価値を抱きながら仕事をされていることに生徒は、納得ゆく人生の在り方というものを感じ取ったのではないでしょうか。私は「大地に絵を描く」と言った岩切正太郎氏の言葉を思い出しました。

 

 日々のお忙しいお仕事の中で、平岩小中学校9年生のために授業にお越しいただき本当にありがとうございました。

2026.06.18

よのなか先生~日向市消防本部 都甲さん

 大王谷学園8年生へのよのなか教室を実施していただいた「よのなか先生」のラスト3人目を紹介します。日向市消防本部都甲花音様です。

 

 都甲さんは中学生の時に社会体験学習で消防署を訪問し、さらにその後、市の夢サポート事業で神奈川県の消防署を訪問、体験されたとのことでした。まっしぐらで自己実現というのはなかなか難しいものです。

 

 

 そんな都甲さんですが、当然消防学校時代は大変な訓練を経験されたことと思います。過去の映像もありましたので掲載させていただきます。

以前紹介された番組より

 

ご本人から提供いただいた写真を見ると、小さい頃から消防への縁が深かったことが伺えます。

さて、都甲さんから中学生への「4つの力」としていただいた言葉は次のようになります。

1つ目「相手を尊重し、社会を理解する力」では、「他者の考え方・感じ方を理解しようとする力」「他者の考え方が自分と違うときに(一旦でも)受け入れる力:否定から入らない」そして「挨拶は笑顔で行う」 この3点を強調されました。

2つ目「自分を正しく知り、コントロールしていく力」として、「1 自分自分コントロールする。」「2 自分自分コントロールする。」ことだと言われます。具体的には、「自分を客観視し、改善できる力」であり、「嫌い苦手を区別する力」さらに時には「ずる賢さ」も必要であるとのことでした。

3つ目「課題を見極め、解決の工夫をするために必要な力」では、「情報を整理する力」「知識を身につける努力」「探究心」この3つが大切であるとのことです。

4つ目「働く意義を知り、将来を切り拓く力」としては、「想定力」「対応力」「自分の意思を持つ」と言われます。生徒は必死にメモをとっていました。

 

最後に都甲さんは「今日から大切にして欲しいこと」として、「自分がどうしたいかを基に行動してほしい。行動する上で何かしらの障害となるものが現れることがあるが、それは仕方のないこと。しかし、障害となることをする人が現れる時は、何でしているのか、相手は何をしたいのかと、相手の意図を考えられるようになると、より成長できると思います、とコミュニケーションの核心になる示唆を与えてくださいました。

 

 都甲さんにおかれましては日々の訓練や業務で大変お忙しい中、そして夜勤明けと伺い、大変な状況で大王谷学園の生徒のために時間と体力を割いて駆けつけてくだいました。人命救助という過酷な現場に女性が立ち向かっている姿に生徒たちは大きな希望を抱いたのではないかと思います。本当にありがとうございました。

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