日向市キャリア教育支援センター ブログ

2026年05月

2026.05.21

宮崎のキャリア教育

  昨日、宮崎県教育県教育研修センターで市町村キャリア教育支援センターのスタッフが集まる協議会が実施されたので参加してきました。

 各地区のキャリア教育の熱い取組が紹介され刺激を受けてきました。

小林市もガンバル

 

延岡市もガンバル

 

「よのなか教室をもっと学校が主体的に実施できるように支援していく必要がある。」「学校をもっと訪問し色々な意見を聞いていく。」「教職員が異動することで学校の体制が変わりがちになるので、そこをしっかりと支援していく。」「キャリア教育に熱心に打ち込むことで自分自身も変わることができたという教職員にも出会った。」「事業所の皆さんと教職員がもっと話す時間を作る。」など、多くの意見の中からヒントとなるものを吸収し、日向市のキャリア教育に繋げていきたいと誓いながら梅雨入り直前の宮崎を後にしました。

宮崎市もガンバル

日向市もガンバル

2026.05.20

代案~スーパーバンク

 

  私が以前勤務していた高鍋町はコンパクトシティでした。歴史・文化、経済・産業など総合的に文教の町と自称しているだけあると思いました。一方の我が日向市を考えると、これまた市内どこからも海まで20分以内で行くことができ、風光明媚で自然豊か、東郷町の冠岳からもお倉ヶ浜が見えます。私は日向もコンパクトシティではないかと思っています。少し前まで日向市は「リラックスサーフタウン」の愛称を使用していたように、サーフィンするなら日向でしょ、とうちのスタッフも一押しです。「舟人でしょ。いやGIでしょ。」・・・

 

宮崎では青島木崎浜などが海岸の浸食によって砂の流出が問題になったことがあり、現在も影響していると思われます。そんな時どのような対応がとられたのか。オーストラリアの事情は発想のスケールが大きいだけでなく、建設的な代案でスタートしたところにポイントがありそうです。今日はそんなサーフィンに関する話題を最近のTHE SURF NEWSからお伝えします。

 

オーストラリアのゴールドコーストにある「スーパーバンク」は、行政の土木技術とサーファーの情熱が融合して生まれた奇跡の波です。1960年代、河口の突堤建設により砂の流れが遮られ、海岸の侵食が深刻化しました。行政はさらなる護岸工事を計画しますが、元世界王者のラビットら地元サーファーは単に反対するのではなく、波の経済価値を論理的に説明し、前代未聞の代替案を提示しました。つまり、抗議ではなく提案をしたのです。これが「砂のバイパス計画」です。海底のポンプで吸い上げた砂を、4キロの地下パイプラインで川の対岸へ送るシステムにより、全長2キロの完璧な地形が誕生しました。この強固な地形があるからこそ、悪条件の風でも世界最高峰の波がブレイクします。「情熱を社会に通じる言葉で語る」という彼らの姿勢は、海岸侵食に悩む日本の海の未来を守るためにも、重要なヒントを示しています。

Photo credittweedsandbypass.nsw.gov.au

ビーチにパイプラインから供給される砂。プロジェクト後()のビーチは白く輝く

 

 

砂を浚渫するパイプライン

 

 何事も批判するだけでなく、代案をもって一緒に進めようという姿勢が人を動かす原動力になるような気がします。 

 最近の日向は「リラックスタウン」を合言葉にしているのでしょうか。その響きもサーフィンに相通じるものがあります。ハワイのように、早朝や夕方、子どもたちが小脇に板をかかえて浜へ向かう町になればいいと思いますが、現実には危険が伴うということで、ハワイのようにはいかない事情もありそうです。

 サーフィンはともかく、コンパクトな町に4つのビーチをかかえている町はそうそうないのではないでしょうか。なんだか「4」は、キャリア教育の目標と同じ数で縁のある良い数字かもしれないと人知れず喜んでいます。

 

 さてワックスもそろそろWARMからTOROPICALに替えるシーズンになってきたようですが、梅雨入りでしょうか。

2026.05.19

風、薫る

 本年度のキャリア教育支援事業が本格的に動き出しています。各校から「よのなか教室」(社会人講話)の依頼が殺到していますし、「14歳のよのなか挑戦」(社会体験学習)の事業所と教職員の研修会へ向けても着々と準備を進めています。

色々な事業所の方に「よのなか先生」として教壇に立っていただくための依頼交渉をする中で、ご本人の活躍を余り存じ上げず、話を聞くと驚く事ばかりです。こんなに凄い経歴の方々が日向にはおられ、仕事に遣り甲斐と誇りを持ちながら生計を立てておられるので、子どもたちには日向の底を実感して欲しいと切に願います。学校はこれからも是非、日向の優れた人材を活用し、子どもたちに日向の地で生き生きと働く大人と出会わせていただきたいと思います。

 

 さて、最近見たテレビの中で、ああこれは何事にも言えることだなと思うセリフがありました。NHK朝の連続ドラマ小説『風、薫る』はご覧になったことはありますか。私はたまに土曜日に見るだけなのですが、「明治のナイチンゲール」と呼ばれた実在の人物である大関和(ちか)と鈴木雅(まさ)をモチーフにした二人のナースが奮闘、成長する物語です。

NHK HP

 

 現在、ダブルヒロインの2人が看護婦養成所で学生として学んでいく過程が描かれています。男性の入院患者が入ってくるのですが、明治の時代に入ったとはいえ、「看護婦」という職業が認知されていないので患者から疎遠にされることも多くあるようです。主人公は献身的に努力をするのですが、結局その患者が退院してしまい、心が通じあえなかったと、養成所の先生に打ち明けるのです。すると先生が、「看護とは見返りを求めてするものではありません。」とピシャリ。

 

 「看護」を「教育」に置き換えるとピタリと一致してしまいます。「教育とは見返りを求めてするものではありません。」と。そのほかの仕事でも同様に一致する職業もあるのではないでしょうか。

 私が教職時代を思い返してみても、反応が返ってこないことは当たり前で、何度も話して良い返事をもらってもまたすっぽかされる。そんなことにも慣れてしまうくらい頻繁に起こってしまうのが現場です。言葉悪く表現すれば、裏切られることも多々あります。それでも信じる、信じ切るのが教育だと思います。思いますが、なかなか現実的には辛いものです。「信じている」と言いながら、心の中では「また裏切られるかも」と冷たい言葉が頭をよぎってしまうのが凡人なのかもしれません。

 そうして子どもたちは卒業していきます。本人の意識改革ができなかった敗北感だけを漂わせながらも、卒業式ではその子がステージに立つ姿になぜか涙が出てきたりもします。「因果な商売」なのかもしれません。振り返ると、その積み重ねが教師としてのキャリア形成であったのでしょう。12歳の小学生が50になって再び会うと、立派に成長し事業所の中核、或いは代表としてキャリアを重ねていることが伝わります。話しながら私は、12歳の顔を思い出し、目の前にいる責任世代の人物の顔を比べながら、時の移ろいの早さよりも、その子がここまでよくぞ生きてきたなと胸中で拍手を送っている自分に気付きます。

 

 こうして時が経ち振り返ると、「あの頃、あの時、この子は自らキャリア発達をしていたのだ。だから生意気な口の利き方をしていたし、反抗的な態度もとっていたのだ。よく成長したな。」と思い巡らせ、さらに「これでいいのだ。」とバカボンの父の心境になれます。それこそ自分自身も年数を重ねることでキャリア発達をしてきたということになります。

 風薫るアラスカの3

 

 多くの事業所の皆様によのなか先生として教壇に立ってただいていますが、これまで同様、センターからの謝礼はできません。それでも快くよのなか先生を引き受けていただいております。「薫る」は「香る」と違い、良い匂いばかりではありません。煙や霧のように前を煙らせ自分の周囲を遮る場合にも使用します。困難に立ち向かい風を薫りながら見返りを求めずに、一緒にキャリア教育に携わっていだたけることに感謝いたします。

 画『風薫る』AI

2026.05.18

日向学びの学校研修会

 

 先週、市内各小中学校の先生方が集まり日向学びの学校研修会」(キャリア教育)が行われました。 

 初めは教育委員会から、日向市で取り組むキャリア教育の全体像の説明になります。「私たちが目指す『未来を担う人』の3つの姿」では、「日向市で成長し活躍する人」「日向市に帰り活躍する人」「日向市を外から支え応援する人」といういずれかの姿で日向を応援することができる大人に育てましょうという内容でした。セカンドキャリアで帰って来たときの受け皿として、たくさんある事業所を思い起こしてもらいたいと思います。 

 続いて、私のプレゼンテーションは「4つの力を目指す日向市のキャリア教育~よのなか教室の実際~」というテーマでお話しました。このブログでいつも書いていますが、キャリア教育の「4つの力」(かかわる力、見つめる力、やりぬく力、見通す力)に焦点化したキャリア教育を進めていることを紹介しました。今回は、日向市に初めて転入された先生方もおられるため、このように日向市で取り組んでいるキャリア教育の基礎からお話しました。

 後半では、「よのなか教室」の模擬授業をスタッフが「よのなか先生」役と学校の先生(学担:ファシリテーター)役になり実演しました。

 研修後のアンケートにも、「模擬授業で実際の雰囲気が分かりました。」や「ファシリテーターのやり方が参考になりました。」「よのなか教室がどのような形で実施されるのかが分かり易かった。」などの感想が出されました。

 今回は、中学校区ごとの演習の時間を確保しました。「ここで社会人を呼んで話をしてもらおうか。」「事前学習も入れるように言っていたけど、教育課程上はなかなか難しいなあ。」と率直な意見交換がなされていました。

キャリア教育は総合的な学習の時間だけでするものではありませんし、むしろ中核となる学級活動の中で進路指導や生き方の学びとして学習することがあります。ですから学級活動に「よのなか教室」を位置づけても、それが目標に合致していれば問題はありません。要は、キャリア教育が「生き方実現の教育」であるという目的をどうクラス・学年単位に引き込むかということになります。

  

 各校区で真剣な話し合いがなされ、演習の感想では、「キャリア教育に絞った校区内での協議ができてよかった。」や「学年の担当が年々修正していくため、全体としての系統性やバランスを整理する必要がある。」「この研修内容を学年に広げていくことが難しい。(時間の確保)」など、切実な課題を出していただきました。

研修講話の総合評価には「知っていることが多かった」との意見もあり、これは私として反省していかなければなりません。現在はQRコードですぐに評価を回収、集約できるので便利な時代になりました。

このブログは学校関係者だけでなく事業所の方一般の方など広く読んでいただいております。今回の研修の報告で、学校現場が大変苦慮しながら、それでも日々頑張っていることが少しは伝わったでしょうか。学校の教職員は教科学習や進路指導、生徒指導、部活動指導など多くの課題を抱えながら、人権教育、環境教育、健康教育などなど、実に多くの○〇教育をしていかなければなりません。その上で当センターとしては、トータルで児童生徒の生き方実現につなげやすいキャリア教育を頑張りましょう、と呼び掛けています。

 事業所と学校が、「日向の大人はみな子供たちの先生」として手を取り合って子どもたちが未来へのキャリアを重ねていけるように、すべての皆様に見守っていただきたいと思います。

 

 次回のキャリア教育研修は6月になります。今度は中学生の「よのなか挑戦」にテーマを絞って、事業所の皆さんにも参加を頂き意見交換を行います。

2026.05.14

Just the way you are.

 最近の雑誌から。

 

 すかいらーく創業者で高倉町珈琲会長の横川竟(きわむ)氏は、「人間は何で磨かれるのか。それは経験を積むことです。・・・自ら気付かない限り、いくら人に言われても身に付きません。挑戦と失敗を繰り返して学び続けることが、自分を磨き高めることになる。」と語られていますが、血のにじむような努力は到底真似できることではありません。店頭に傘のビニル袋を置いたこと、コーンスープにコーンが入っていること。これらは横川氏が始めたことだそうで、人のやらないことをやるをモットーに実践されてきたとのことです。

高倉町珈琲HP

また、日高屋創業者でハイデイ日髙会長の神田正氏は「人間を磨くうえで大事なのは素直・謙虚でいること」だと言われます。こちらは、「枯れ葉の浮く水たまりから水を引いての生活」という極貧の生活の中でも、傷痍軍人の父に代わり母親が懸命に育ててくれたことが原点にあるそうです。

日髙屋HP

 監視カメラレンタルのMIYOSHI社長佐藤英吉氏は、早くにがんで亡くなった母親が楽器をフィリピンに贈る慈善活動をされていた生き様が根底にあるようで、「我々の行動が誰かの希望になっている」と「利他の精神」から「寄付経営」というスタイルを続け、社会貢献や社員の誇り一体感を目指されています。

産経新聞

 

円谷英二監督のプロダクション創成期からのスタッフで映像制作プロダクションSORA1代表の田中敦子氏も「記録は記憶。正しく記録して残せば、風化した時の検証材料になる。」と、決して支援金やスポンサーを付けて忖度し真実を曲げることはしないという姿勢を貫く方です。東日本大震災の裏側を記録したドキュメンタリーを全編見てみたいと思いました。

SORAHP

 

 

 それぞれの方が自分の向く方向へ猪突猛進されて今があるのだと思いますが、共通するのは人に恵まれたことではないかと思います。しかし、単に周囲がご本人に目をかけてくれたということではなく、ご自分が声を掛けられる存在であったということが大きいと思います。それは、真っすぐに突き進むために、先達からのアドバイスを素直に受け入れ謙虚に行動する態度、姿勢をもっていたからこそ、先輩方が力を貸してくれたのではないでしょうか。そういう意味で「ありのまま」であったのであり、その後の進む姿勢も「ありのまま」突き進まれ、現在があるのだと思います。Just the way you are.は、孫の保育園のお寺に書いてあった言葉です。「そのままの君で」と添え書きがありました。

 歳を取るとどうも頭が頑固になってきている実感があります。これではいかんと、多くの人の意見を聞いたり、このように色々な先達のお話を読んだりして、少しでも固くならない頭にしようと日々精進であります。

The more stubborn you are , the more isolated you become.(頑固になればなるほど孤立するよ)

■本日午後の研修でも少し触れる内容なのでこの辺で… 

2026.05.13

喝采

 

  昭和歌謡と言えば皆さんは誰を思い浮かべるでしょうか。私もたくさんおります。その一人ちあきなおみさんの大ヒット曲「喝采」は、まだ小学校中学年だった私には力強い歌と自己主張をするような手の上げ方が印象的な歌くらいにしか感じ取っていませんでした。この歌が一人の女性歌手の悲恋を書いたものだったと知るのはずっと後になってからのことです。

YouTubeオフィシャルオーディオ

「恋の歌うたうわたしに 届いた報らせは 黒いふちどりがありました」「教会のまえにたたずみ喪服のわたしは祈る言葉さえ 失くしてた」

作詞の吉田さんが歌を完成させた後、それを見たちあきさんはご自分の実体験と重なってしまって驚き、とても歌えないと言われた話も残っています。

 

本日は歌謡曲のお話ではなく、大ヒット曲の裏側にある人の「別れ」という誰にも訪れす命題に対して、命を伸ばす医療分野に果敢に挑戦する高校生がいるという記事を「高校生新聞」に見つけましたのでご紹介します。

富山県の高専2年生・張契洙(チャン・ソルス)さんは、独学で医学や工学といった知識を身に付けながら未だない「完璧な人工心臓」の開発に挑んでいるそうです。

3時の手塚治虫監修漫画に興味をもち、小6から独学で研究を続けているそうです。今の人工心臓は約1800万円と高価なのでコストを下げるために、レアアースを使わないモーターの開発に取り組んでいるということですが、その構造は私には理解できません。

高校生新聞

 

学校から帰宅後夕食や入浴、学校の課題やピアノ練習を終えた後、夜8時から11時まで研究を続け、休日には、朝7時半から夜まで一日中研究に没頭するといいますから頭が下がります。医療や産業分野の難しい専門書も読み、徹底的に独学を貫く姿に、医療の勉学は医学部でという固定概念を覆すだけでなく、学問はいつでもどこでもできるという向学精神を見せつけられた気がします。(ここもDo What to likeでしょう)

「行き詰まった時は、家族や先生に相談します。異なる視点からの意見が新たな発想につながります。」と柔軟な姿勢もあり、飽くなき追究精神で「終わりがないから進められる。終わりがないからこそ、どんどん研究を進めていけます。」と、きっと本日も夜中まで研究に没頭するのでしょう。

同前掲

 

 近い将来、張さんが開発した人工心臓で多くの人が救われる日が来るでしょう。彼が喝采を浴びる日を待ちたいと思います。或いは、私自身もお世話になるかもしれません。いやお世話にならない健康の方がいいのでしょう。今更ながら、この世で100%分かっていることは「人は死ぬ」ということです。スポットライトを浴び一世を風靡した冒頭のちあきなおみさんも大切な人との別れを経験されました。少しでも医療技術の革新で救われる命が増えることを願いたいと若い研究者に期待します。

 

さて、ちあきなおみさんと言えば、もう一つのヒット曲「四つのお願い」があります。現在のキャリア教育では「四つのお願い」ではなく基礎的・汎用的能力である「四つの力」の獲得を目指すプラグラムを提供しています。「人間関係」や「課題への対応」などの能力になります。しかしこれは、健康であればこその学校教育の中で養われる学習目標になりますので、まずは健康で学校に通えることを願います。今後は、学校に通えていない児童生徒に対するプログラムも考えていかなければならない時代に入っていると感じています。

キャリア教育では「四つのお願い聞いてほしいの」と甘く囁いても「四つの力」は獲得できませんので、事前学習にて「聞き取るポイント学習」を、そして本番のよのなか先生の学習で「四つの力」のどれか一つでも獲得してもらえるように「事前・本番のセット学習」を推奨しています。 

 学校は5、6年で職員が大きく入れ替わります。また、事業所も人事異動は行われることと思います。そうすると、日向市のキャリア教育を持続的に発展させていくためにも当キャリア教育支援センターの役割は大きいと認識しながら「それでも私は今日も…歌っている」(「喝采」)ように向上し続けたいと思います。あくまでも「喝采」を浴びるのは子どもたちであることを肝に銘じながら・・・。

2026.05.12

事業所と学校のよのなか挑戦

 

 現在、日向市キャリア教育支援センターでは、本年度の「よのなか教室(社会人講話)」と「よのなか挑戦(社会体験学習)」の事業の計画を着々と進めています。4月に市内各学校への研修・授業アンケート調査を行い、それに基づいて一年間の予定を調整しているところです。各校の要望に応じて、どのようなよのなか先生(講師)をいつマッチングさせるかという計画になります。

 一方、「14歳のよのなか挑戦」につきましては、全中学校ではありませんが昨年度の実績に基づいて協力事業所の受入可否を確認している最中になります。年度当初で各事業所も大変忙しく、事前にお送りしたメールが埋没している可能性もあります。それを確認する作業から始まります。

現代の厳しい社会情勢の中では、中学生を受入れること自体が難しくなっている事業所もあります。また、事業所の社会貢献という意味では中学生に体験してもらいたいのは山々ではあっても、昨今の人手不足の状況から受け入れを断念せざるを得ない事業所も出始めています。学校からすればそのような状況が伝わりにくく、ともすれば学年の年間行事バランスで体験学習を判断しがちになる場合があり、対応する事業所の状況が見えないこともあります。

 遠い世界の事象のように思っていた原油紛争などの世界情勢が私たちのごく身近な地域にまで影響し、それが「よのなか挑戦」の受入可否にまで影響するかもしれないということを感じざるを得なくなります。それが、事業の見直し受入時期の問題など多くの事情が重なって、学生に対する協力を断らざるを得ない事態に陥っている事業所もあるということを学校では理解していく必要があります。

 ですから学校では、今後も同様の学習が同じように展開されるとは限らないことを踏まえ、事前、事後の綿密かつ丁寧な対応が求められます。その上で難しい部分につきましては当センターもお力になりたいと思いますので、学校はご相談ください。事業所の皆様につきましては、そのような厳しい中にもご協力を頂いておりますことに感謝申し上げます。

 来月から12月まで、市内各中学校が「14歳のよのなか挑戦」と銘打って社会体験学習(職場体験学習)を実施させていただきます。せっかく事業所で約3日間を体験させていただきますので、ミッション解決型(課題解決型)として中学生自らが「問い」を立てて解決できますように、事業所の皆様にはお力添えをいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

2026.05.11

すべてエッセンシャルワーカーでは?


連休中はとフェニックス自然動物園へ行きました。昨年の「キリン泣き」にリベンジすべく再挑戦ということです。近寄らない距離ではありましたが、「かわいい。」と感想を発することができ成長を感じさせてくれました。最後まで歩くことを頑張った孫ですが、帰りには流石に「足が痛い。」と言って抱っこをせがみ、ゲートまでの長い上り下りを抱っこして歩く時、私は自分に「歩荷訓練(ボッカクンレン)だ。」(登山のトレーニングでかなりの重量を担いで重さに慣れる訓練)と言い聞かせながらの修行僧となりました。

 

と、連休の終わりを安心していたら、あれよあれよと孫が体調を崩して病院に駆け込むとRSウィルスとの診断を受けました。厚労省のHPには、

RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症で、乳幼児に多い感染症。初回感染時には、より重症化しやすいといわれており、生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染する、とされています。潜伏期は2~8日とされ、発熱、鼻汁、などの上気道炎症状が数日続きその後、場合によっては、気管支炎や肺炎などの下気道症状が出てきます。喘鳴(ゼーゼー)や呼吸困難、さらに気管支炎の症状が増加します。重篤な合併症として注意すべきものには、1歳以下では中耳炎の合併症がよくみられる他、無呼吸発作、急性脳症等があります。

 とありました。

医療チーム・医療従事者のイラスト

 孫は重篤化の傾向が見られたので市内の小児科医から県病院受診を進められ、結局そのまま入院となりました。幼児が入院となると付き添いが大変で、交代で付き添うことにしました。昨日からは私の番です。昨年、私が宮崎市の病院で母親の付き添いを行った際には、病院施設が新しいこともあって寝心地そのものは快適でした。その印象があったので、昨晩は贅沢を言ってはいけないと自分を戒めました。それでも、主治医、当番医の先生を初めスタッフの献身的な対応があり、不便さは感じませんでした。おかげさまで、快方に向かい本日お昼に退院することができました。

 

医療従事者と患者のイラスト

 三歳児が手に点滴24時間繋がれっぱなしでいる痛々しげな姿は身内とはいえ、可哀想でした。本日気分は上々で退院したものの5日間のベッド生活で足腰が弱っているようでしたが、徐々に回復しているようです。

 

HIV検査のイラスト(男性・胸リボン)

 私は現在、児童生徒の「将来の仕事」「夢」に方向付けをする仕事をしているので、病院では、その仕事はどのような分業を行っているのか、対応が実に的確でスピーディだけどどのように連携しているのか、初対面の相手に対しても応対が気持ちよくできているし、患者の現在地を示す評価シートが付き添い者の確認のもとに行っているな、などとついつい業務過程を見てしまう自分がいました。

 医療に関する人手不足は深刻な問題ですが、すべての仕事が社会を成立させていると見ることができ、その基本単位は一個人であることを改めて考えさせられた2日間でした。

 人々の健康が安全・安心のもとに叶えられように、周囲の健康な者は関りながら注意深く観察・支援をしていくことで大なり小なりのコミュニティが成立します。そして自分の地域・国家がそれらのコミュニティを支えてくれる社会であるという安心が一人一人の安定した生活になると再認識しました。何はともあれ、孫が復帰できそうでよかったです。

2026.05.08

重力に逆らう


 大型連休が終わり、本日はもう8日。5月が一週間すぎてしまいました。早いものです。私は遠出もせず、孫の相手が中心だったような曖昧な連休でしたが、最終日の昨日にやっと私の時間が訪れ、仲間と北方町比叡山に今シーズン初のロッククライミングに行きました。興味をそそらない話ですがお付き合いください。

 

減量ができていない体を持ちあげるのはこんなに大変なのかと反省しきりのクライミングになりました。同じ山岳会の相方は流石に今季何回目かのクライミングだけあって余裕があったようです。

 

このロッククライミングには大きく二通りあります。人工登攀フリークライミングの二つになります。前者は岩に打ち込んだ(打ち込んである)ハーケン(ボルト)などにカラビナ(フック)を掛け、それにアブミ(縄梯子)を掛けて体を乗り上げます。その繰り返しで少しずつ岩の上部へ移動するものです。昔はよく行われていたのですが、そのようなルートでは岩にハーケンを一定の間隔で連打しないと登れないのでかなりの数のハーケンを岩に打ち込む(打ち込んである)ことになります。90年代頃から岩へのダメージから自然破壊だと非難する声が上がり、最近ではそのようなルートはよほど困難なルートでない限り見かけなくなってきました。ではどうするのか。昔はフレンズと呼んだカム(キャメロットなど)を岩の割れ目に挟み込みます。これは、開こうとする4枚のカムと岩との間の摩擦力で支持力を得る構造になっています。

(下手な絵を描くより画像を出せばよかったと反省)

 

このカムをセットした後に手元のリングにカラビナを掛け、それにザイル(ロープ)を通し、身の確保をします。万が一墜落した場合には、ロープからカムに荷重がかかり下方向の力が働くとカムには逆方向に開く力が働き、岩へ押さえつけられ岩との摩擦が増大し支持力になるという仕掛けです。そしてセカンド(後続者)は登りながらこのカムを回収していくのです。

もちろん、このカムが中に入り過ぎて回収不能になる場合もあります。実際、昨日の相方は以前のクライミングで回収不能になったカムをこの場所に残置していました。今回、ここを通過する時、私が器具を使って回収を何回も試みましたができませんでした。

 

さて、もう一つのクライミングスタイルはフリークライミングです。これはオリンピック競技でも見かけるスタイルと同じで、現在、ほとんどの岩場にはハーケンが打ってあり、予め打ち込んであるルートを登りながら墜落防止を目的としてそのハーケン(ボルト)にカラビナとロープをフックして登って行くというシンプルなものです。上記人工登攀との違いは、ハーケン(ボルト)を完全に頼ってアブミなどを使って登るか、それとも墜落防止のためだけにハーケンを利用して、自分の手足だけで登るかの違いになります。ですから、フリークライミングでもハーケンの間隔が遠かったり、あるいはハーケンが抜け落ちていたりするような場面では、やはりカムは使用します。我々が行っているクライミングは、このフリークライミングというカテゴリーがほとんどです。

 

カム(フレンズ)は昔からあります。このカム一つ見ても、人間は可能性を広げるために道具の開発を繰り返していくのだと考えさせられます。物理の「てこの原理」を巧みに利用した道具の発案者に敬意を表したいです。もちろん、カムが薄い岩を破壊したり、セットするのが甘く抜け落ちたり、劣化や過荷重によって破断したりして危険な目に遭う場合もありますが、道具との付き合い方は人間がどう向き合い、いかに上手く使うかにかかっていると思います。

 

クライミングは、重力に逆らいながら岩の弱点(少しでも自分に登れそうな岩の隙間や第一関節が引っかかるくらいの表面のへこみなど)を探しながら登り(正確には攀[よ]じ登る=登攀[とうはん])、自分の体を上へ上へと引きずり上げるのは何とも言えない快感になります。重力に引きずれらながら「落ちる恐怖」と闘い、アドレナリンが出る状態で格闘するのは病みつきになります。(ある意味クレイジーと言えます)

最近では、このようなロープワークや岩の弱点を見つけて(危機回避して)突破する力などが災害の多い日常に安心感を与えている実感があります。

 

人間は生まれながらにして重力を背負って生きていると誰かが言いました。水の中では自由になれるとも。現代では宇宙空間でも自由を手に入れました。それでも私のように、重力に反抗して体を引きずり上げる遊びをやっているヘソマガリもいますが、好きなものは止められないのだと思います。Do what to like!

 

さて、来週から怒涛のキャリア教育関連の学習会、研修会、授業…と続きますので準備万端に迎えたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

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