Hyuga City Career Education Support Center
2026.05.19
本年度のキャリア教育支援事業が本格的に動き出しています。各校から「よのなか教室」(社会人講話)の依頼が殺到していますし、「14歳のよのなか挑戦」(社会体験学習)の事業所と教職員の研修会へ向けても着々と準備を進めています。
色々な事業所の方に「よのなか先生」として教壇に立っていただくための依頼交渉をする中で、ご本人の活躍を余り存じ上げず、話を聞くと驚く事ばかりです。こんなに凄い経歴の方々が日向にはおられ、仕事に遣り甲斐と誇りを持ちながら生計を立てておられるので、子どもたちには日向の底力を実感して欲しいと切に願います。学校はこれからも是非、日向の優れた人材を活用し、子どもたちに日向の地で生き生きと働く大人と出会わせていただきたいと思います。
さて、最近見たテレビの中で、ああこれは何事にも言えることだなと思うセリフがありました。NHK朝の連続ドラマ小説『風、薫る』はご覧になったことはありますか。私はたまに土曜日に見るだけなのですが、「明治のナイチンゲール」と呼ばれた実在の人物である大関和(ちか)と鈴木雅(まさ)をモチーフにした二人のナースが奮闘、成長する物語です。
NHK HP
現在、ダブルヒロインの2人が看護婦養成所で学生として学んでいく過程が描かれています。男性の入院患者が入ってくるのですが、明治の時代に入ったとはいえ、「看護婦」という職業が認知されていないので患者から疎遠にされることも多くあるようです。主人公は献身的に努力をするのですが、結局その患者が退院してしまい、心が通じあえなかったと、養成所の先生に打ち明けるのです。すると先生が、「看護とは見返りを求めてするものではありません。」とピシャリ。
「看護」を「教育」に置き換えるとピタリと一致してしまいます。「教育とは見返りを求めてするものではありません。」と。そのほかの仕事でも同様に一致する職業もあるのではないでしょうか。
私が教職時代を思い返してみても、反応が返ってこないことは当たり前で、何度も話して良い返事をもらってもまたすっぽかされる。そんなことにも慣れてしまうくらい頻繁に起こってしまうのが現場です。言葉悪く表現すれば、裏切られることも多々あります。それでも信じる、信じ切るのが教育だと思います。思いますが、なかなか現実的には辛いものです。「信じている」と言いながら、心の中では「また裏切られるかも」と冷たい言葉が頭をよぎってしまうのが凡人なのかもしれません。
そうして子どもたちは卒業していきます。本人の意識改革ができなかった敗北感だけを漂わせながらも、卒業式ではその子がステージに立つ姿になぜか涙が出てきたりもします。「因果な商売」なのかもしれません。振り返ると、その積み重ねが教師としてのキャリア形成であったのでしょう。12歳の小学生が50歳になって再び会うと、立派に成長し事業所の中核、或いは代表としてキャリアを重ねていることが伝わります。話しながら私は、12歳の顔を思い出し、目の前にいる責任世代の人物の顔を比べながら、時の移ろいの早さよりも、その子がここまでよくぞ生きてきたなと胸中で拍手を送っている自分に気付きます。
こうして時が経ち振り返ると、「あの頃、あの時、この子は自らキャリア発達をしていたのだ。だから生意気な口の利き方をしていたし、反抗的な態度もとっていたのだ。よく成長したな。」と思い巡らせ、さらに「これでいいのだ。」とバカボンの父の心境になれます。それこそ自分自身も年数を重ねることでキャリア発達をしてきたということになります。
風薫るアラスカの3月
多くの事業所の皆様によのなか先生として教壇に立ってただいていますが、これまで同様、センターからの謝礼はできません。それでも快くよのなか先生を引き受けていただいております。「薫る」は「香る」と違い、良い匂いばかりではありません。煙や霧のように前を煙らせ自分の周囲を遮る場合にも使用します。困難に立ち向かい風を薫りながら見返りを求めずに、一緒にキャリア教育に携わっていだたけることに感謝いたします。
画『風薫る』AI
お気軽にお問い合わせください。
0982-57-3522
受付時間 8:30~17:00