日向市キャリア教育支援センター ブログ

2026.07.16

よのなか教室~日向ひまわり支援学校高等部

 今週月曜日、よのなか教室日向ひまわり支援学校にて実施されました。個人的には5年ぶりの訪問になります。現在も小学校は塩見小学校、中学校は日向中学校、高校は日向高校が日向ひまわり支援学校との交流会を継続していると聞き安心しました。

 

 さて、高等部8名の生徒のみなさんに対して、認定こども園伊勢ケ浜保育園青木雅矢園長ほか3名のスタッフの方と、(有)悟空マンガ倉庫甲斐悟社長が学校まで来てくださいました。どんな展開になるのか大変楽しみでした。

 

 空調の効いた作業室でお二人の仕事内容の説明と働く意義を含め、高等部の生徒たちに響くようなお話がありました。青木さんは、十五夜太鼓の演奏で威勢よく登場され、太鼓のリズムに生徒たちもノリノリになった状態でお話が始まりました。太鼓で人々を元気にするボランティアを長年継続され、ワークライフバランスとして一生懸命に取り組み、趣味も全力で楽しむことが大切だと説かれます。一人の生徒に趣味を聞くと「乗り物が好き」と答え、突然の質問にもしっかりと対応できる生徒たちのようです。

 

 保育の仕事についても分かり易く説明され、子どもを大事に預かり成長させることはもちろんですが、この仕事があって初めて、預ける親の仕事を支えることになるので、結局保育の仕事は、たくさんの人々の生活をささえことにつながると話されました。改めて考えてみると本当にそうだと深く頷きました。そこには、預かってもらう保護者からの感謝の言葉はありますが、スタッフ職員も働く親でいられるので、お互い様として「ありがとう」の感謝の気持ちをもつことが大切だと強調されました。

 大切にしていることは「コミュニケーションと笑顔」だと言われます。常に、子どもたちが安心して過ごせるように、親の皆さんが安心して仕事ができるように常に考えているとのことでした。

 

 保育ということをリアルに考える例として童謡「はないちもんめ」をアニメ風のプレゼンテーションで提示されました。「誰ちゃんが欲しい」と指名した後で「相談しましょ」があります。この時、「誰がいい。いや誰ちゃんがいい。」と異なる価値観をすり合わせて合意に至るのです。違う考え方を受入れることで伝える力相手を理解する力、そして最終的にまとめる力という過程を経ることになります。まさにこれはキャリア教育の目指す「4つの力」と合致すると思いました。また、プレゼン「はないちもんめ」の6人から始まった遊びは、獲得によって一方が5―1=4、5+1=6になり、その差2人という算数的な計算力もそこでは育ちます。

 このように、遊び「はないちもんめ」一つを例にとっても、そこには実に多くの教育的配慮や意義が織り込まれているので、こういう遊びを通して子どもたちが成長できる環境をつくっていく使命があるとの話は生徒に深く根付いたのではないかと感じました。

 

 2人目の甲斐さんのお話を参観しました。マンガ倉庫がエンターテインメントリユースショップであることの説明を生徒たちにプレゼンテーションされました。みんなの「楽しい」を集めたお店であることを目指している意味を、店内の商品の画像とともに説明され生徒も納得しているようでした。いずれも生徒が興味ある分野なので、生徒はすぐに話に没入することができたようです。甲斐さんが店舗経営のスタートをされた岐阜とは違い、日向ならではの商品としてサーフボードを置いているということでは深く頷く生徒たちです。商品は時代の流れに伴って人気が変動するので、それに伴い価格が流動的になることも分かり易かったです。それでもずっと普遍的な人気者もあると、アンパンマンの事例を出され、生徒全員「あ~あ」と納得でした。

 

 しかし、もともとお店に人が持ってくる物は不要になったものであり、それを売るというのはなかなか難しいものだと強調されます。店の利益を見込んでの価格設定は売却するお客さんとの駆け引きになるため、双方が満足できる価格を提供できなければならない部分が難しいとおっしゃいます。それを本日は生徒に体験してもらいたいとのことでした。

 

 リユースすることは「もったいない」の精神があるからこそであり、無駄をなくし、商品を大切に使う心、そしてそれが文化を未来へ繋ぐことになるとの信念を熱く語られましたので生徒によく響いたようでした。それでも時代に合わせて販売形態も変化させなければならず、最近のオンデマンド文化などの影響で、宮崎店では遂に漫画の扱いを取りやめたため、店名も「トレトレ倉庫」にしているとのビックリ情報も伺いました。

 

お二人の話を通じての生徒からの質問の時間になりました。

Q「マンガ倉庫で一番の人気は?」A「ポケモンカードです。」

Q「保育園の場所はどこにありますか?」A「伊勢ケ浜の近くで、イオンも近いです。」

Q「知り合いのマックブックはなぜ500円だったのでしょう?」A「詳しくは分かりませんが、起動しなかったとか、古い製品だったのかもしれませんね。」

 

 

後半はワークショップの時間です。2つのグループに分かれ部屋を仕切りました。甲斐さんの「買取価格を設定する」という勉強グループを見学しました。「呪術開戦の第1巻と15巻が手元にあります。ヒントとしてお店ではどちらも220円で売っています。お客さんがこれを買い取って欲しいとお店にもって来た時、皆さんはいくらで買い取りますか?」という学習で大変興味深かったです。生徒は用紙に自由に書いてみますが、要領を得ない場合、200円と書いてみたりするので、近くの先生がアドバイスをします。すると「利益を考えないとね。」と段々、経費についても考えるようになり、その生徒なりの価格を設定するという面白いワークショップでした。これから社会に出る生徒にとってお金の計算は必須になります。そこを現実社会に照らして丁寧に分かり易く取り上げてもらったことは生徒にとって有意義な時間になりました。

 

もう一方の青木さんのところは、「ゴム風船を膨らませてネズミなどの動物を作る」というものでした。実演されると感嘆の声が聞かれ、割れずに見事に変化する風船には夢と希望が詰まっているように感じます。早速生徒も挑戦です。ネズミについては青木さんのアドバイスをもらいながら何とか完成させることができたようでした。一方、についてはねじる部分が多く、手強いようで苦戦している様子です。生徒たちは作った風船の動物で最後に飛ばしてみました。この飛ばし方にもコツがあり、尻尾に当たる部分を引き延ばして、反対の手の指での形を作った部分にネズミの体を押し付けて引っ張った尻尾を勢いよく弾き出し、その弾性を利用して前に飛び出させるというエントロピー弾性の力学を応用したものになります。ここにも青木さんの笑顔があります。生徒たちはその笑顔に引き込まれながらの貴重な経験ができたようでした。

 

 

お二人のお話とワークショップで、生徒たちは経験のみならず、生活していくこと、働くことの意味を体験活動を通して掴むことができたではないかと思います。高等部を卒業すると生徒は社会に踏み出します。何度失敗しても立ち上がり自分の求める道を進んで欲しいと切に願います。宮崎では失敗した時にやり直す受け皿の整備が遅れています。特別支援学校特別支援学級の生徒たちが社会に適応していくために必要な環境を生徒目線で整えることが重要ですが、未だ追いついていないのが現状です。私たちも、こうして支援することで少しでもお力になりたいと思いました。そのためにも本日のようなよのなか先生の学習は大変なパワーを生徒に与えていただきます。今後とも日向市のすべての児童生徒にご支援をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

コメント

コメントフォーム

不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。
適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。

お問い合わせ CONTACT

お気軽にお問い合わせください。
0982-57-3522
受付時間 8:30~17:00

  1. ホーム
  2. 日向市キャリア教育支援センター ブログ
  3. よのなか教室~日向ひまわり支援学校高等部