Hyuga City Career Education Support Center
2026.07.14
昨日、細島小学校の職員研修会に参加しました。研修テーマが「エピソードシートを活用したキャリア教育の展開」になります。エピソードシートというのは以前紹介しました通り、日向で働く人が、仕事に就くまでの経緯や仕事を始めてからの苦労ややりがい、そして働くために必要な「4つの力」をご本人はどう意識しておられるのか、そういったことを1枚のプリントにまとめた読み取りシートになります。

日向市キャリア教育支援センターのホームページには以下のようなプルダウンメニューがあり、その中に「教材」という部分があります。そこをクリックすると、日向市で働く6人のエピソードを開くことができます。ただ、現在はパスワードが掛けられていますから、お問い合わせください。
その中のお一人、定置網漁師である髙田一人さんのエピソードシートを今回の研修で活用させていただきました。HPに掲載してあるシートより、さらに詳しく学年別に書き直したものを活用します。現在は5年生用、6年生用、中学生用と3段階に分けて文章表現をレベルアップさせています。実際に、市内の中学校でこのエピソードシートを活用した学習も行い、生徒に読み取りをさせているところです。
細島小学校の研修会では、キャリア教育の概論を説明した後に、演習として先生方に実際のエピソードシートの読み取りを体験していただきました。「苦労」はどのあたりに書かれているでしょうか。「やりがい」はどこでしょうか。そして「仕事の役割」はどこに記述してあるでしょうか。そうやって、髙田さんという一人の人物像に迫りながら、その「生き方」を追体験していくのです。実際の児童生徒の学習では、途中でペア学習を設定し内容の確認させます。そうすることで、「多様な考え方に触れる」ことを経験させたり、「異なった考え方を受入れる」ことを対話の中で学び取らせるのです。
最後に、髙田さんが考える「働くために大切な力は何でしょう」と問いかけ、「チャレンジすること」、「自分で考え行動し、人とつながること」を読み取らせます。これは「4つの力」を小学生向きに易しく表現したうちの「やりぬく力」や「見通す力」、「かかわる力」に対応していることが理解できると思います。
ここまでが、エピソードシートの読み取りになるのですが、学習のメインはこの後になります。すなわち、「自分はこれからどの力を身に付けていきたいか」そして「将来はどこへ向かう(希望の仕事)」のか、そのために「今からの自分の姿勢(自分の軸)」はどう形でづくっていくのか。そういうことをしっかりと児童に考えさせるのです。
今回の研修では最後の部分は説明だけにしましたが、1年間の中で何回も「自分の夢」と「軸」を考えさせる時間を作っていくと、本当にその方向へ向かっていけるという脳科学の研究もあるくらいですから、「思い込み」は役に立つという訳です。
エピソードシートを効果的に活用できるようになれば、わざわざ私がよのなか教室の事前学習に向かう必要もなくなり、また、よのなか教室の後にも異なるエピソードシートを活用して子どもたちに読み取らせることで、さらに違った職業観・人生観を考えさせる時間を提供できる訳ですから、これは使わない方がもったいないということになります。
細島小学校の先生方は、話に熱心に聴き入ってくださり、対話の場面ではエピソードシートから読み取った部分を答えていただきました。現役教師時代の私も立場上、研修を設定し話し提案する場面が多かったのですが、改めて学校現場での研修会に参加してみて、今の時代に応じた研修の提供が必要だと感じたところでした。現在、研修によって学校が変わるという各方面の専門家の著書などで勉強し直している最中です。リカレント教育を行っているというよりもブラッシュアップをしていることになりますが、よりよい研修の在り方について、請け負う者として責任ある内容を提供したいと思います。
7月はほかにもエピソードシート研修を実施する学校もありますし、よのなか教室での担任のファシリテーション研修も計画されている学校もあります。研修を通して学校を新たにリデザインしていくことは重要な修養の場となるという信念は昔と変わらず持ち続けたい思いです。
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