日向市キャリア教育支援センター ブログ

2026.07.07

よのなか教室事前学習~富島中学校1年生その2

 先週金曜日は当センター大繁盛の日となり、富島中学校日向中学校で同時によのなか教室関連の学習を実施しました。私は前回6月29日の本ブログでお伝えしました富島中学校1年生のよのなか教室事前学習の残り2クラスについて実施しました。日向中学校のよのなか教室につきましては、スタッフからの報告を聞きながら後日お伝えします。

 

 富島中の同一学年で学習内容に差があってはいけないのですが、どうしても「反省すれば改善する」という鉄則というか意地とでもいうのでしょうか、妥協せず今回少しでも良い形で伝えたかったので前回から若干変更しました。

 前半部分は前回と同じで、「4つの力」(相手を尊重し社会を理解する力、自分を正しく知りコントロールする力、課題を見きわめ解決の工夫をする力、働く意義を知り将来を切り拓く力)へ導く学習です。その4つの力に対して自分の課題は何かと生徒に問いかけ、ペア学習後に発表してもらいます。その発言を受けて、そこから学級全員で考えてもらうようにしたのです。「私は相手の尊重が足りないと思います。」と発言してくれると、「今出た相手の尊重について自分も同じだと感じている人はいませんか。」とか、「この人は自分の課題を出しましたが、こんなところがいいと思う人はいませんか。」と言うと、「よく頑張っている人」と言ってくれる生徒がいます。

こうやって、オープンエンドの問いで迫るとどれも正解なので答えやすく、しかも対話が一対一にとどまらずクラス全体に広げやすいので、学習に対する全体のベクトルは同一方向を向くことになります。こういう主体的・対話的な学習を構成するところを前回と変えてみたのです。

 次に、前回と同じ「山本由伸選手のボールをキャッチした男性」の映像を流し、4つの力のうちどれを身に付けている人なのかと4つの力を生活レベルにフォーカスします。これで生徒は4つの力の具現化イメージができます。さらにとどめを刺すように「感動ムービー」と呼んでいる「営業のプロ」「建築担当者」が登場するストーリーを映像で流します。終了後、登場する2人は4つの力のどれを持つ人だろうかと、自由に感じたまま発言させると、「相手の尊重」とか「将来を切り拓く力」など生徒が捉えたままの発言が繰り出されます。それでいいのです。自分の受け止め方によって、視点を変えれば、自分がより深く感動した部分はきっと自分の課題としている能力に合致するはずです。ムービーを学習中盤に組み込むと、ほかの部分を削ぎ落とすことになります。そうしないと同じ50分間には収まりません。それでもよかったと、生徒の表情を見て感じました。

 

 最終的にこの時間の学習目標は「自分の生き方改善」ですから、ワークシートに「希望する将来の仕事」と「それに向かう自分の軸」を表明してもらうことにあります。将来の仕事についてはまだ迷っている、或いは描き切れない生徒もいると思うので強制せず、イメージだけとか、或いは「やってみたいこと」でも良しとしてプレッシャーを与えないようにしました。書き終えた生徒には聞いてみます。「私は将来医者になりたいです。それで相手の立場で物事を考えられるようにしたいです。」や「僕は将来イラストレーターになりたいです。だから人が喜ぶようなことを考えていきたいです。」と、この一時間の学習の目的と方向をしっかりと受け止めていてくれたことが嬉しくなりました。大切なことはほぼ全員が何らかの表明をできたかということです。書くことは脳に刻むことに繋がる重要な活動だと考えています。しかし残念ながら時間の制約上、全員の確認はできなかったので、後日ワークシートを見せていただくことにしています。書けていないのが悪いのではなく、なぜ書けなかったのかを私と本人が理解することが大切なのです。「分からないこと」を掘り下げていく。そのことが「正解のない問題に向き合う」ことに繋がり、これからの時代はそうしたクリエイティブな思考が求められるのです。もう、私たちが通過してきた「穴埋め式問題」を埋められる時代はとっくに終わりました。

 

 QRコードから回収した前回と今回を併せた生徒のアンケートには次のようなものがありました。「自分がいままでしていたことがいいのかまちがっていたのかがわかった。」「わたしは将来の夢がたくさんありすぎて決めきれていなくてこれでいいのかなと思っていたけど、今日お話をしていただき、こういう人になろうというだけでもいいんだと安心しました。」「日向市の魅力を知って、地元を愛していこうと思いました。これからはずっと笑顔でいて、相手も自分も幸せになれるようにしたいと思いました。」「今まで相手の気持をあまり考えずに発言、行動していたから、次からはこの発言をしたら相手がどう思うか考えて行動したい。」「今日の話を聞いて失敗を恐れず、親にはただいまやありがとうを言うようにしたいと思った。また自分をコントロールし生きようと思った。」「ムービーがとても感動しました。」「今日の話で将来の夢を決められたのでとても良かったです。」「苦労があったとしても仕事のやりがいがあることがわかった。」「以前よりやりたいことなどがはっきりしました。」

 良い発言ばかり掲載したように受け止められるかもしれませんが、ほとんどの生徒が自分の将来に対して前を向いて考えていこうとする姿勢が感じられる記述をしていました。

 このように、生徒一人一人の受け止め方が大切になります。人の生き方は千差万別で、正解のない時代にこそ自分らしい生き方を手繰り寄せる力が必要となりますから、生徒には自分の納得いく人生を歩んで欲しいと思います。富島中1年生は今週4人のよのなか先生を迎えます。授業時間の都合上生徒はそのうちの2人のお話を聞くことになります。今回の事前学習での聞き取り方を生かして、2人の話からさらに「自分の」を確固たるものしていく部分を吸収して欲しいと思います。

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