日向市キャリア教育支援センター ブログ

2026.05.08

重力に逆らう


 大型連休が終わり、本日はもう8日。5月が一週間すぎてしまいました。早いものです。私は遠出もせず、孫の相手が中心だったような曖昧な連休でしたが、最終日の昨日にやっと私の時間が訪れ、仲間と北方町比叡山に今シーズン初のロッククライミングに行きました。興味をそそらない話ですがお付き合いください。

 

減量ができていない体を持ちあげるのはこんなに大変なのかと反省しきりのクライミングになりました。同じ山岳会の相方は流石に今季何回目かのクライミングだけあって余裕があったようです。

 

このロッククライミングには大きく二通りあります。人工登攀フリークライミングの二つになります。前者は岩に打ち込んだ(打ち込んである)ハーケン(ボルト)などにカラビナ(フック)を掛け、それにアブミ(縄梯子)を掛けて体を乗り上げます。その繰り返しで少しずつ岩の上部へ移動するものです。昔はよく行われていたのですが、そのようなルートでは岩にハーケンを一定の間隔で連打しないと登れないのでかなりの数のハーケンを岩に打ち込む(打ち込んである)ことになります。90年代頃から岩へのダメージから自然破壊だと非難する声が上がり、最近ではそのようなルートはよほど困難なルートでない限り見かけなくなってきました。ではどうするのか。昔はフレンズと呼んだカム(キャメロットなど)を岩の割れ目に挟み込みます。これは、開こうとする4枚のカムと岩との間の摩擦力で支持力を得る構造になっています。

(下手な絵を描くより画像を出せばよかったと反省)

 

このカムをセットした後に手元のリングにカラビナを掛け、それにザイル(ロープ)を通し、身の確保をします。万が一墜落した場合には、ロープからカムに荷重がかかり下方向の力が働くとカムには逆方向に開く力が働き、岩へ押さえつけられ岩との摩擦が増大し支持力になるという仕掛けです。そしてセカンド(後続者)は登りながらこのカムを回収していくのです。

もちろん、このカムが中に入り過ぎて回収不能になる場合もあります。実際、昨日の相方は以前のクライミングで回収不能になったカムをこの場所に残置していました。今回、ここを通過する時、私が器具を使って回収を何回も試みましたができませんでした。

 

さて、もう一つのクライミングスタイルはフリークライミングです。これはオリンピック競技でも見かけるスタイルと同じで、現在、ほとんどの岩場にはハーケンが打ってあり、予め打ち込んであるルートを登りながら墜落防止を目的としてそのハーケン(ボルト)にカラビナとロープをフックして登って行くというシンプルなものです。上記人工登攀との違いは、ハーケン(ボルト)を完全に頼ってアブミなどを使って登るか、それとも墜落防止のためだけにハーケンを利用して、自分の手足だけで登るかの違いになります。ですから、フリークライミングでもハーケンの間隔が遠かったり、あるいはハーケンが抜け落ちていたりするような場面では、やはりカムは使用します。我々が行っているクライミングは、このフリークライミングというカテゴリーがほとんどです。

 

カム(フレンズ)は昔からあります。このカム一つ見ても、人間は可能性を広げるために道具の開発を繰り返していくのだと考えさせられます。物理の「てこの原理」を巧みに利用した道具の発案者に敬意を表したいです。もちろん、カムが薄い岩を破壊したり、セットするのが甘く抜け落ちたり、劣化や過荷重によって破断したりして危険な目に遭う場合もありますが、道具との付き合い方は人間がどう向き合い、いかに上手く使うかにかかっていると思います。

 

クライミングは、重力に逆らいながら岩の弱点(少しでも自分に登れそうな岩の隙間や第一関節が引っかかるくらいの表面のへこみなど)を探しながら登り(正確には攀[よ]じ登る=登攀[とうはん])、自分の体を上へ上へと引きずり上げるのは何とも言えない快感になります。重力に引きずれらながら「落ちる恐怖」と闘い、アドレナリンが出る状態で格闘するのは病みつきになります。(ある意味クレイジーと言えます)

最近では、このようなロープワークや岩の弱点を見つけて(危機回避して)突破する力などが災害の多い日常に安心感を与えている実感があります。

 

人間は生まれながらにして重力を背負って生きていると誰かが言いました。水の中では自由になれるとも。現代では宇宙空間でも自由を手に入れました。それでも私のように、重力に反抗して体を引きずり上げる遊びをやっているヘソマガリもいますが、好きなものは止められないのだと思います。Do what to like!

 

さて、来週から怒涛のキャリア教育関連の学習会、研修会、授業…と続きますので準備万端に迎えたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

コメント

コメントフォーム

不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。
適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。

お問い合わせ CONTACT

お気軽にお問い合わせください。
0982-57-3522
受付時間 8:30~17:00