日向市キャリア教育支援センター ブログ

研修

2025.10.16

子どもの夢実現サポート事業報告会

 *本日は事前申請をしていないため画像がありません。

 1014日(火)午後、大王谷コミュニティセンターにて、「日向市子どもの夢実現サポート事業報告会」がありました。日向市の中学生3名が自分の夢の実現へ進むために計画し、それを市がサポートするという事業になります。私も本センターの職員と一緒に報告会に参加してきました。3名の中学生は、市長、教育長をはじめ大勢の大人に対して発表するという場を与えられました。

初めは、大王谷学園7年生の石黒さんです。夢は獣医師になりたいとのことで、南九州畜産獣医学拠点SKLVそお様や平川動物園様のご協力をいただいての実践報告となりました。産業獣医師へ進むための学びでは、「病気を治す以上に病気にさせない予防が大事である」ことや絶滅危惧種獣医師としての学びでは、「保護はできても繁殖は簡単ではない」ことを収穫として挙げていました。取組の全体的な感想は、「日本でも絶滅危惧種を繁殖できるようにしたい」ことと「宮崎県の畜産に貢献できる獣医師になりたい」との目標が明確になったことから、「今後は多角的に学ぶ」こと「何事にも慎重に行動する忍耐力をつける。小中の特別授業で講話したい。」という具体的なテーマが決まったようです。

2人目は財光寺中学校1年の那須さんです。那須さんの夢は「飲料メーカー商品開発担当になりたい」ということです。そこで、大塚製薬様、友桝飲料様、宮崎県農協果汁様、宮崎県食品開発センター様にご協力をいただいたようです。各事業所で学んだことの中には、「開発に必要なことは好奇心だ」や「他の会社の人ともコミュニケーションをとることが大事だ」など、新商品を開発する会社ならではの心構えを学ぶことができました。常に持ち続ける視点として「楽しく働くことで良いアイデアが生まれて形になる」とか「特産物で地域に貢献する。美味しさはきちんと五感で表現できる。」など具体的な意識を明確に言葉にすることを学びました。最後に、「この経験で聴く力や良いところを探す力が増した」ことを実感し、「人との会話でコミュニケーションをとり、協力してさらに良いものを考えられるようにする。」ことが今から実践していくという覚悟ができたようです。

 最後は、財光寺中3年古川さんです。彼の夢は「プロ野球選手になりたい」ことです。元プロ野球選手の内川聖一様と神奈川大学野球部の皆様が協力していただいたそうです。内川さんからは「バッティング時は左ひざの向きを変えずにスウィングする」という具体的でより専門的なアドバイスをいただき、神奈川大学野球部の皆様からは「今できることを精いっぱいやる。硬式ボールは滑りやすいので今から握力をつけておく」というすぐに取り組めることを体得したとのことです。その上で自分の目標が職業としての野球を意識するようになり、「トップ選手は人間性も素晴らしいこと」や「全てが野球人生につながるという意識になり取組が変わった」と自分の変化をも見つめられるようになっていました。

 3名は最後に、三樹教育長から若山牧水の「『汝が意志をまぐるなというがごとくに』とあるように夢を実現してほしい」とエールを送られました。本当に学びの視点が明確な素晴らしい発表でした。

先日の日向中学校2年生「14歳のよのなか挑戦発表会」でも報告にありましたが、今回の3人のまとめにある「今から将来へ向けて自分はどうあるべきか」「今から自分ができることは何か」これを明確にすることが職業体験学習で狙う大きな目標になります。ですから、職業体験学習(よのなか挑戦)に向かう中学生には、事前にしっかりと「今の自分には何が足りないのか」「事業所での活動で特に何を学び取ってくるか」それをしっかりと意識しながら活動に参加していただきたいと思います。たとえ第一希望の事業所ではなくとも必ず上記の視点を学び取ることはできるので学びの意識がカギになります。

そうは申し上げながら私の中学生の頃はと言いますと、現在は新幹線で賑わう佐賀県武雄温泉の街で部活動(剣道)とサイクリング、フォークソングに明け暮れた生活でした。今の中学生の方が遥かにキャリア教育という学習活動を経て将来を見据えた学習活動ができていると思っています。だからこそ一層日向の子ども達には高校を目標にではなくその先何十年と続く人生のキャリアづくりを試行錯誤しながら渡っていけるように、今お手伝いを頑張りたいと思います。

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