Hyuga City Career Education Support Center
2026.01.30
「ひなた場」の学習時間の構成は、中学2年生約60名に対して、話をしてくださる講師の大人が20名、それに、人生紙芝居を読んでくださる大人が3名の合計23名で実施されます。

生徒は予め、3名ずつのグループ20班に分かれ、ストーブを数か所に入れた体育館にグループで別れて着座します。そこへ、20名の講師の先生(大人)が分かれて入り、自己紹介と自分の人生グラフの説明を行います。その後、各グループの1名は残り、班の講師の先生と1対1で、今度は予め作ってきた自分の14年間の人生グラフを講師の方に語り始めます。同時に、各班2名のほかの生徒は3か所に分かれて、人生紙芝居を読んでくださる方の場所に行き、その方の生き様を紙芝居で聞きます。これが1ラウンドになります。
次のラウンドになると、班の次の生徒1名が講師と1対1対話をすることになります。ほかの生徒は紙芝居へ行き、同じようにして3ラウンドまで進みます。長い時間になるので、途中に休憩時間や飲水タイムを設けたりして体調にも配慮されていました。
紙芝居は、その方のこれまでの人生を物語ったお話になります。「当時はペペロンチーノにはまって栄養失調になってしまいました。」と赤裸々に話されると、生徒が大きくうなずくという場面がありました。また、「国体で3位、バンタム級で3位となり、周りから『ブロンズコレクターやね』と冷やかされました。」と言われると、大きな笑いが起こるグループもありました。さらに、「大人になると注意してくれる人は減ります。だからこそ今、注意してくれる人がいるうちにちゃんと話を聞いた方が良い。」と、今の中学生へのメッセージも随所に織り交ぜながらの紙芝居でした。

一番気になるのはやはり、1対1の対話です。20班あるので、20人の生徒が椅子に座って1対1で語り合うのです。中にはマスクをしたまま話ができそうにないような生徒もいると思いましたが、1対1になると、初めて会う大人であっても、これまでを振り返って余り考えたことのない自分の「人生グラフ」を示しながら、横にいる大人に聞いてもらうというのはなかなかない体験です。それが引き金となってポツポツと語りだす生徒もいたようです。全体を見渡すと、あっちでもこっちでも一人の生徒と一人の大人が真剣にそして笑顔で語り合っている姿は心が温かくなる風景でした。

生徒にとって初めて会う大人というのは新鮮で聴く心を持ちやすいのだろうと感じました。また、初めて出会う人は展開が分からないものです。だからこそ興味津々となり、聞き入りやすいという効果もあるのでしょう。

生徒の振り返りの時間は、「どんな大人になりたいか」「そう思ったきっかけは何か」をワークシートに記入し、それを各班で出し合って講師と一緒に確認する時間でした。生徒は
終了の時間になると、各グループには初めの緊張感とはまったく違う温かな親近感が生まれていました。お別れは生徒が講師にお礼を述べて終わるのかと思ったら違いました。23名の講師が体育館出口に2列で整列し、拍手に見送られて退場するのは生徒たちの方でした。これが大人が子どもを支える場の姿なのだ、と最後の演出に感動しました。

生徒を見送ると講師の皆さんは中央に集まり、短時間ですが振り返りの時間が開かれました。講師から「初めは自分のことをはっきりと話せない生徒さんがいましたが、1対1になった時にはきちんと自分のことを話してくれて嬉しかったです。」や「生徒さんと一緒に話していて、自分自身がキャリア教育を受けていることに気づきました。」と言った感想を出してくださる方もおられました。

全体進行の延岡市キャリア教育支援センターの方が話されていたように、「生徒は自分のロールモデルとなる先輩を見つけられ」、「これからにつながる話ができた」のではないかと確信します。それは生徒一人一人が、この2時間の学習の中で、大人と1対1で語り合い、自分の14年間を振り返り内省する時間ができたからだと思います。
いつか日向市でも「ひなた場」ができるようになれば良いと、明るい希望をもって日向にもどってきました。延岡市立旭中学校様、延岡市キャリア教育支援センター様、そしてたくさんの講師の皆様、見学しているこちらまで大人と子どもの間に生まれる温かな空気感に触れさせていただきました。本当にありがとうございました。
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