Hyuga City Career Education Support Center
2026.01.27
「だったら、アンタここで乗り換えた方がいいわ。」そう運転手は言いました。
ブログで紹介してきましたアラスカでの体験で、路線バスに乗り、両替に関する旅人との出会いはお話しました。そのバスを利用し、私は大きなバスセンターで乗り換えようと思っていました。乗り換え方法について、乗客である隣のご婦人に話しかけると、いろいろと道順を丁寧に教えてくれました。そこへ割って入ってきたのが冒頭で紹介した女性ドライバーになります。私たちの話を聞いていて運転しながら会話に入ってきたのです。「アンタ、そこへ行きたいのなら、ここで降りてグレイラインのバスに乗るといいわ。待ち時間はあと40分かかるけどね。」と会話にグイグイ入ってきます。

次は、フェアバンクス市内の大型スーパーでの一コマです。上の画像で分かるでしょうか。今何かと話題の銃のお話です。こちらはおもちゃではなく本物です。なんとスーパーに銃のコーナーがあり陳列されているのです。興味があったので、スタッフの女性にいろいろ質問してみました。すると「ええ、あなたも身分証明書があれば購入できるわよ。買うの?」もちろん私は「いや、要りません。」と怖くなり断りました。そのほかにも聞いていないのに次々にいろんな話題を提供してくれました。銃社会の怖さやらハンティングの興味深さなど貴重な話でした。
次に、タクシーに乗った時の運転手についてです。彼は私が軽く話すと何倍にもなって話題を振りまいてきました。あの場所付近には面白いところがあるとか、今日そこは楽しかっただろうとか、後部席の私の方をいちいち見ながら会話してくるものですから、とにかく運転が危なっかしいのです。お願いだから前を向いてくれ、そう目で合図を送りましたが通用しなかったようです。私が英語を余り話せない日本人だと分かっても、目的地に到着するまでずっとこの調子で喋り続けてくれた彼にチップをはずみました。
最後にゲストハウスのオーナーを紹介します。私はゲストハウスという宿泊施設に泊まるのはそれが初めてでした。到着すると、英語もままならない私に対してとてもフレンドリーにリスペクトを忘れずに接してくれるオーナー夫妻に、心温まる人間関係を感じました。単に部屋を提供し、後は自由にさせるのかと思ったら、食事を一緒にどうかと自分たちの夕食に同席させてくれたり、町で友人とバーで飲むから一緒に行こうと誘ってくれたり、町に日本人妻の友人がいてウチに呼んだから話をするといいというように、3日間を私が退屈しないように最大限のもてなしをしてくれました。
今日は単にアラスカの皆さんが友好的だったという話ではなく、視点を変えてみて、良いおせっかいは、実は根底に流れる社会貢献の精神なのではないかと考えたことをお話してみたかったのです。昨日、デンマークの著者の紹介をしましたが、以前読んだ別の方の『デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか』という本がたまたま同じデンマークの内容でしたので、一部紹介します。
「社会的に意義のある仕事をして、仕事に自分なりの『意味』を感じたい。そう考える若者が増えている。…今の若い世代は、会社が社会に果たす役割、つまり、会社の『社会的意義』を重視する。」のだそうです。また、「明確なキャリアプランを持たない人が多い」と書かれていたのには、私は「これは日向市のキャリア教育の推進に当たっては紹介できない」とまで思ってしまいました。しかし、「自分にとって意味のある仕事を求めて転職をした」とあり、キャリアアップを目指した女性が「キャリアの階段を降りる」決意をした理由が、「『社会的意義』のある仕事をしたくなったからだ」と聞かされると、自分のキャリアをしっかりと把握しているからこその判断基準になるのだと思いました。
それでも、「『社会貢献できる自分でありたい』という気持ちをもっているデンマーク人は多い」と聞くと、仕事をする意味や働く意義というものはとても重要な価値観になることが分かります。これは現在進めているキャリア教育の理念とまったく同じものになります。
前半で数人のアラスカ人による良い意味での「おせっかい=おもてなし」を取り上げました。それは実は、人として脈々と流れる社会貢献の精神文化ではないかと気づくことができます。その点では、アラスカ人に限らず、日本中どこでも人の思いやりに触れることで感じることができます。バスやタクシーの運転手にしても、スーパーのスタッフやゲストハウスのオーナーにしても、それが仕事であることには変わりはありません。それでも、働きながらも「仕事に自分なりの『意味』を感じる」ことができるのは、そうした人とのかかわりの中から生まれる新たな価値や積み重ねがキャリアの発達として刻まれ、人間的に成長できる喜びを自分が感じ取ることができるのではないかと、今振り返って思うところです。
過去のボランティアが自分の成長に繋がると私自身が感じたのは、まさにそのキャリア発達だったと気付かされています。おせっかいなら、後で振り返った時に、お互いに心地よさを感じるものなら良いですが、嫌がられるようなおせっかいはいけませんね。
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