Hyuga City Career Education Support Center
2025.12.26
12月14日(日)の夕方、孫を連れて日向市駅前広場にやってきました。前日のイルミネーション点灯式は雨でしたので、翌日を狙った次第です。ところが点灯はまだで残念でしたが、孫は道路沿いの樹木に巻き付けてあるLEDの灯りに満足した様子でした。今週月曜の夕方、保育園の帰りにもう一度やってきました。またこの日も時間が早かったかと諦めようとしたらすぐに点灯しました。アーチ状になった光のトンネルやキューブ型の秘密基地のような白色LEDのボックスなど、楽しめる灯りの公園に時間を忘れて孫と戯れました。あと少し増えるともっと人も集まるかなと来年以降に期待します。
さて、それはともかく、本日のテーマは「とにかく」のお話です。私の失敗談になります。以前、冬のアラスカを訪れたことはお話しました。その後、3泊目の宿であるゲストハウスのオーナーとメールでやりとりする機会があり、その時のお話になります。
アメリカ人のオーナーにメールを送る際には英語になります。私は英語は得意ではないので、アプリの翻訳機能を使用しています。ゲストハウスは奥さんの方がオーナーになっていて、その方のFacebookにとても良い内容のコメントが書かれていたのでお世話になった当時を思い出し、彼女に「とにかくあなたたちは親切にしてくれて嬉しかった。」というような内容を書いて翻訳し、そのまま送ってしまいました。通常は、翻訳したあとに一度自分で読んでみてふさわしい表現かどうかを吟味し、良ければメールで送るようにしています。自分で英語表現の正誤を確認するほど英語はできないので、辞書を片手に文脈が相手に伝わるかをよく考えるようにしています。日本語の微妙な言い回しは翻訳機能では十分に訳してくれず、それをストレートに書いてしまうと誤解を招く恐れがあります。
「とにかく」は「Anyway」に翻訳されます。「とにかく」は「他のことは後回しにして」というのが日本語の第一の意味なります。英語ではAnywayがそれに当たるようです。私は「『なにしろ』あなたたちは親切にしてくれた」ということが言いたくて強調する意味で使ったのでした。確かに、「とにかく」には、理由や状況を強調する意味が含まれますが、それは第二義的な意味合いになり、「あなたはとにかく優しい人です。」のような使い方をします。その場合にも、会話の中で強調する場合に使用することになるので、いくら相手を褒めたたえるつもりでも、いきなり「とにかく」を使ってはまずかったなと思いました。
オーナーが書き込んだFacebookの記事に対して、当時を思い出し感謝の気持ちを伝えたのですが、案の定、彼女からの返信に「あなたがここで何を言ったのかは分からないけど、ウチに来てくれてとても有意義な日々を過ごすことができ、こちらもとても楽しかったわ。」と言ってくれました。この「何を言ったのかは分からないけど」という部分が、まさに、「とにかく=Anyway」の第一義に当たる「何はともあれ」を指していることになります。私は「あたたたちは親切だった」ということしか書いていないのですが、「Anyway」があったために、前に何かを言ったことになっているのです。言い訳ですが、その時は、あちこちに英語のメールで連絡を取りバタバタとしていて、とてもお世話になったオーナーに対して感謝の気持ちを強調して伝えようとし、最上級のつもりで「とにかく」と書き出してしまい、翻訳後に確認をせず送ってしまったのです。この表現は、英語と日本語の使い方の差異というより、私の使用法は日本語でも十分な間違いであるということです。
ここで改めて「とにかく」について調べてみました。意味としては上記のように、「他のことは後回しにして」とか「何はともあれ」が通常の意味で、「いずれにしても」「なにしろ」という強調する意味もあります。後者の場合、「このごろ、とにかく忙しいよ。」という使い方もあり、前の文脈に必ずしも依存しない使い方もできます。それでも、それまでも会話があってこその「とにかく」が妥当な使い方になるので、文脈の中で適切に使用することが大切だと改めて認識しました。
漢字で書く「兎に角」は、兎には角(つの)がないことから「ありえないもの」を指す仏教用語「亀毛兎角(きもうとかく)」の漢字を当てたものだそうです。もともとは「あれやこれや」を意味する「とにかくに」が変化して「兎に角」と書かれるようになったという説があるそうです。亀にも毛はないのですが、よく見る亀の尻尾の長い毛は絵や飾りとして想像上で描かれているものです。
いずれにしても、まずは日本語を正しく表現し、使い方を間違わないように心掛けなければならないと反省したところでした。「とにかく」と聞けば「明るい安村さん」が出てくるかもしれませんし、古語に興味のある方なら『土佐日記』の結びにある「とまれかうまれ、…」を思い浮かべる方がおられるかもしれません。この言葉一つにも使い方を考える必要が十分にあると分かります。私はブログを書いている以上、言葉の使い方に注意しなければならない立場です。人間の伝達手段として最も相応しいのが対面で話すこと、次に電話、そして手紙と続きます。メール(SNS、ライン等)は最も伝わりにくい伝達手段であることを肝に銘じて書いていかなければならないと心しておきます。本年の締めくくりに相応しい内容ではありませんでしたが、我が身を振り返るという意味の話は伝わったでしょうか。英語の使い方につきましては、得意な方や英語の先生が教えていただくと有難いです。お付き合い有難うございました。
キャリア教育支援センターでの私の務めとしては三カ月ではありましたが、本年も日向市の各事業所の皆様には小中学生を中心としたキャリア教育の推進にご理解とご協力をいただきまして、本当にありがとうございました。事業所の皆様のご理解なくしては、中学生のよのなか挑戦は実現しません。また、子どもたちが将来に希望を持ち、夢を思い描くことを有意義にするために、よのなか教室が有効に実施されなければキャリア教育の推進は不可能です。さらに、各小中学校におきましては、校長先生のご理解のもと、教務主任やキャリア教育担当の先生方が推進リーダーとなっていただき、各学年で計画的によのなか教室を実施していただきまして、本当にありがとうございました。学校は締めの3学期へ向かいます。短い3学期ではありますが、午年のごとくエネルギッシュな一年になりますことをご祈念し、来年もキャリア教育の推進へ向けてご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
日向市キャリア教育支援センター一同
*昨年、日向市駅前で撮ったイルミネーションです

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