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2025.11.27
2018年10月から始まったNHK連続テレビ小説『まんぷく』は、日清食品の創業者である安藤百福と妻の仁子の半生を描いた作品でした。本日は経営者のみならず、消費者である私たちにとっても消費経済の中で重要な位置を占めるマーケティング(商品やサービスを展開する活動全般)が必要な学びとして伝わってくると思えますので、Business Journal / 2019年大﨑孝徳から要約してお伝えしたいと思います。
NHK「まんぷく」より
『朝ドラ『まんぷく』は極めて優れたマーケティングの教科書である』
ドラマ『まんぷく』では、顧客を満足させる重要なポイントとしての「4P」すなわち、商品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販売促進(Promotion)が打ち出されている。
ドラマのなかで「まんぷくラーメン」となっていたチキンラーメンを売り出すために、テレビのコマーシャルや売り場における試食販売を開始した「販売促進」を行っている。…
また、容器に入ったラーメン「まんぷくヌードル」(カップヌードル)の開発コストから100円という当時では極めて高価格に設定し、発売するも受け入れられなかったために、タクシー会社など、夜に仕事をする人たちをターゲットに販売は好調に推移し始めた。さらに、屋外での飲食に対して当時の日本では多くの人が抵抗感を持っていたため、新しいことに対して寛容な若者をターゲットに歩行者天国での販売を行い、まんぷくヌードルは若者にとってファッションとなる。
… 現在の日本の大企業であるならば、商品開発担当者は単に商品の機能的な部分を担当するだけで、価格や流通や販売促進には完全にノータッチな場合が多い。しかしながら、4Pにおける4つの要素は、強く連携できていなければならない。
内容をかなり凝縮してしまいましたので、氏の考えが十分に伝わらなかったかもしれませんが、学校での日々の授業とよのなか教室を4Pで考えるとどうなるでしょう。商品を学習目標(よのなか教室のねらい)、価格を学習活動(講話受講)、流通を主体的な対話(生き方の再構築)、販売促進をまとめ提示(獲得した価値と学習意欲)としてみましたが難しいです。(いや~、頭を悩ませます。アドバイスをください。)それにしても、学びを「流通」させることや「促進」させることは、実に難しい課題だと気づきました。
マーケティングについては大﨑氏の考え方以外にも多くの手法が存在することは、市場経済の中で日々活躍されている方々はよくご存じのことでしょう。マーケティングをあまり意識しなかった私のような「学校人」にとっても、教師が生み出した授業というものをどう展開していけば、それが対象である児童生徒に定着していくのか。或いは、学校での活動が保護者や地域にどう浸透していくのかなどを考えてみるにはとてもよい思考だと思った次第です。社会が様々な人々によって成立している以上、協働・進化・発展することが大事なので、日向市のキャリア教育も普及発展できるように意識しながら頑張らなければならないと再認識しました。
昨夜のNHK『クローズアップ現代』にエジプト考古学者の吉村作治さんが登場しました。御年82歳だそうです。クフ王の墓の発見を追い求め、スタッフの若者同士の意見が対立していた時、吉村さんは黙ってじっと聞き最後に意見を述べました。「ある程度まで掘ってみてそこでGPR(探査機)を使ってみればいいじゃない。」これは、若い二人の意見の折衷案だったのです。私は、すでに体調が悪く現場にいるだけでも大変なお体なのに82歳のお年で若い人たちの意見の折衷案を自分の考えとして提示できるその柔軟な思考に大変驚きました。歳を取り頭が硬くなるのは致し方ないと思っていましたが、吉村さんを見て、いやいや思考はまだまだ鍛えられると思いました。日々激しく変化する時代に対応できるのは人間ならでは価値であり、柔軟な思考こそが時代を乗り切る自己のエネルギーかもしれません。 マーケティングから若干それましたか…。
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