Hyuga City Career Education Support Center
2025.11.25
11月21日(金)、美々津中学校のよのなか教室を参観してきました。第1時間目は、ホワイトファームの総務課長安達渉様の講話に1年生が参加しました。
ご自身の歩みを話された後に、鶏肉がどのように生産・出荷されているのかを分かりやすいDVDで紹介してくださいました。「美味しさと安心がこだわりの工場から」がキャッチフレーズで、年間約7000万羽を出荷されるそうです。「桜姫」「知床どり」「北のこしのごっこ」というブランド名で出されているようです。この食肉加工に関しては、現在ではほとんどがコンピュータ管理による自動化システムを採用しているということでした。映像には鶏肉を処理する場面もありましたが、事前に安達様が2回も注意喚起をしてご配慮していただいたおかげで、生徒からのあからさまな拒否反応は見られませんでした。

後半の「仕事を知る」場面では、人間関係づくりで「チーメイトの協力、そのためのコミュニケーションが大切」や、自己管理では「納期を守る、ニーズに応える」、課題解決方法では「原因の追究、再発防止の提案、継続及びチェック作業」、働く意義としては「自己の成長を続けられる、食づくりで社会に貢献する」などが大切だと生徒に語りかけられました。最後に安達様から「コミュニケーションを取ることと挨拶をしっかりすることが大切ですよ」とエールをいただきました。
第2時間目は、日向製錬所の総務担当主任日髙勝晴様です。初めの自己紹介で生徒たちが日向製錬所を知らないと答えた生徒が多いのはびっくりしました。確かに、場所が工業港一帯にあるため市内中心部の生徒でもその存在を知らないのかもしれないと、改めて日向の産業が多岐に渡り多く存在していることをアピールしないといけないと思ったところです。
日向製錬所では、ニューカレドニアから輸入したニッケル鉱石からフェロニッケルというステンレスのもとを作る事が大きな役割だと話されました。作業工程としては、①鉱石を乾かす、②焼く、③溶かす、④冷やすという4工程になるそうです。その作業の過程で排出されるものがグリーンサンドという細かい砂で、日向市内の学校のグランドにも敷かれているところもあると思います。

総務課の仕事としては、社員が働きやすい環境を作ることが大事で、場内の清掃活動もしているとのことでした。また、3交代は「夜0時から朝8時」、「朝8時から夕方4時」、「夕方4時から夜0時」、これを1日休みを挟みながら繰り返していくのは実に大変なことです。このことから、生徒には仕事は大変だなあという感想をもったのではないかと、生徒たちの背中を見て感じました。
後半の「仕事の意味」の時間には、「職場の良好な人間関係づくりに努めて」いて、そのためのコミュニケーションや挨拶を大切にしているとのことでした。自己管理として「趣味(マンガを読む)を継続することは心の平穏を保つということで、ひいてはそれが自己管理につながる」とのお話に生徒は共感していたようです。課題解決方法として「問題点を理解、共有する」、「対策を取り実行する」それが達成された時には自分が働く意義を感じると話されました。最後のまとめでは、日本ホワイトファームの安達様と同じく「挨拶とコミュニケーション」を強調されました。どの職場でも大切なことだと生徒は理解したのではないでしょうか。問題は理解の後に内省化し、それをしっかりと消化して体現する。それでなければ行動として表れないと思いますので、頑張ってください。
昔の教員(私)は、「皆さんいいですか?」児童生徒「…」、私「(大きな声で)イイデスカ!」児童生徒「ハイ!」という子どもの大きな返事を聞いて安心していました。これは間違いです。子どもたちは、ここではそう反応した方がよいと知っているのです。ご家庭でも身に覚えはありませんか?「イイ?」と尋ねて「ウン」を言わせて安心する。これは返事のみで、自分の中に落とし込んで(内省化)いないのです。確実に消化できているかどうかは子どもの言動に表れるので詳しく観察する必要がありますね。
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