Hyuga City Career Education Support Center
2025.11.19
本日は、キャリア教育につきまして改めて学校の教育活動の中での位置づけにつきまして考えてみたいと思います。硬い話になりますがお付き合いください。
学校においてキャリア教育は教育活動全体で実施することになっています。その中で中核となる時間は「特別活動」の時間になります。特別活動は、学級活動、児童会(生徒会)活動(委員会活動など)、クラブ活動(中学校にはなし)及び学校行事で構成されます。そのどれもキャリア発達につながる活動になりますのでキャリ教育と関わりがあるのですが、特に年間35時間、つまり週1時間の学級活動の時間に「学ぶことと将来へのつながり」としてのキャリア教育が要として位置づけられています。したがいまして、キャリア教育の要となる学習は「特別活動(学級活動)」になります。中学校や高等学校には「進路」の学習内容が位置づけられていますが、小学校に「進路」は学習指導要領上には位置づけられていないので、「自己の生き方についての考えを深め,自己実現を図ろうとする態度を養う」として学ぶようにしています。具体的には「一人一人のキャリア形成と自己実現」を設け、キャリア教育の視点からの小・中・高等学校のつながりが明確になるように学習を設定しているのです。また、中学校においても「一人一人のキャリア形成と自己実現」については,一人一人の意思決定を行うことを示しています。つまり、以前からお話しているように、自己の在り方や生き方について考え、振り返るのがこの特別活動の時間になるということです。具体的な学級活動の内容としては、たとえば小学4年生で見てみると「4年生になって」とか「日直・係の仕事」などのようなタイトルでよく4月に行われているところです。
小学校には「進路」の学習がないと申し上げましたが、現行学習指導要領が施行された年度で10年前と比べてすでに、入学者選抜を実施している私立学校が46校、中高一貫併設校及び中等教育学校(国公立)が338校増加しているのですから、受験(受検)する6年生が増加している状況を考えると、今後の学習指導要領には小学校においても「進路」の学習が含まれてくるのではないかと予想しています。
以上のように、キャリア教育は特別活動を要としているとはいえ、全教育活動を通して行われなければなりません。では、キャリア教育が各教科学習の中でどのように位置づけられているのか、その一部を見てみましょう。
「伝記を読み、自分の生き方について考える」という内容が国語に組み込まれ、また、「電気の働きを利用した道具が生活を支えていることを理解する」という学習が理科に入ります。道徳になると、「先生や学校の人々への敬愛を深め、みんなで協力し合いよりよい校風をつくる。」などのような時間もある訳です。
学校教育全体でのキャリア教育をイメージを図式化したものが以下になります。(例:中学校)

整理すると、キャリア教育は学校の全教育活動を通して行うもの。「進路」や「生き方」について深く考えさせ直接的に指導する時間が特別活動の時間になり、各教科の学習でもキャリア発達につながる学習内容が盛り込まれ、探究的な考え方、まとめ方ができるように重点的に指導しキャリア教育の体験的な学習をする場が総合的な学習の時間ということになります。
本日からは大王谷学園7年生がよのなか挑戦(体験学習)をスタートさせています。4月からのよのなか教室や事前学習などを経て本日を迎えたことと思います。3日間が充実することを願います。事業所の皆様よろしくお願いいたします。
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